78分で交代となった鎌田(左端)。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 日本代表は現地6月29日に開催された北中米ワールドカップのラウンド32で、最多優勝を誇る強豪ブラジルと対戦。29分に佐野海舟のゴラッソで先制したものの、56分に追いつかれると、後半アディショナルタイムに被弾し、1−2で敗れた。

 グループステージは1勝2分けの無敗で突破した森保ジャパン最大の武器は、選手層の厚さだと以前から考えていた。大エースがいない代わりに、特定の選手に依存せず、誰かが怪我で欠ければ、誰かがその穴を埋めてきた。

 南野拓実、三笘薫、町田浩樹らが怪我でメンバー入りできず、主将だった遠藤航が大会前に離脱しても、これだけのメンバーを揃え、これだけの戦いぶりを見せられたのは、選手層の厚さ故だ。

 だが、初戦で久保建英まで負傷し、板倉滉も2戦目で脚に違和感を覚えて別メニューに。さすがに層が薄くなってきた。
 
 そして、ブラジル戦では、スーパーサブになりうる伊東純也をスタメンで起用したため、一方的に押し込まれた後半、流れを変える駒が正直なかった。結果、守備的な選手を投入して耐えるしかなくなってしまった。

 その状況で、替えの利きない存在であるボランチの鎌田大地が78分に交代する。

「ダメだ、彼を交代させたら終わりだ」

 その瞬間、そう叫びたかった。

 鎌田はFKに蹴った際に負傷しており、交代はそれが原因だったのが、この司令塔の代わりを務める選手はいなかった。まだ、同点の状態だったが、これでほぼ勝機がなくなったと感じた。

 もし、鎌田と代わりとなりうる選手がいるとすれば、アジア予選までは主力ながら、落選した守田英正だっただろう。このスポルティングのMFを外した時点で、鎌田のフル稼働は目に見えていた。そして、アクシデントとはいえ、交代となった時点で、日本は反撃する術を失った。

 それは、誇示してきた“最大の武器”が瓦解した瞬間でもあった。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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