ベトナム料理の店 県内に増えているのはなぜ? その秘密を探ってみた
最近は県内でも、様々な国の料理が気軽に楽しめるようになりました。なかでも増えているのがベトナム料理の店です。なぜいまベトナム料理なのか、その秘密を探ってみました。
先月、高岡市にオープンした「ベトナムビストロ バンフィールド高岡」。東京のベトナム料理店で働いていた中村誠人さんが、移住した高岡で開いた店です。
「野菜ソムリエ」の資格を持つ中村さん。得意とするのは、新鮮な野菜とハーブを生かした料理です。
武道キャスター
「平らな、きしめんっぽい麺ですね。もちもちしていて、優しい味わいでパクチーの爽やかな香りがたまりませんね」
鶏肉のうまみが溶け込んだスープに、パクチーをたっぷりのせた一品です。
こちらは、具材をライスペーパーでくるんだ「生春巻き」。ベトナムの魚醤「ナンプラー」が効いたタレでいただきます。
ヘルシーで辛みも程よいベトナム料理は、日本人が受け入れやすい味付けだという中村さん。地元の食材を積極的に使って、日本人シェフならではの味を生み出したいと考えています。
中村誠人さん
「(ベトナムは)お米の文化なので、すごく日本人の口に合う。例えば、能登のいしるを使ってみたり、独自のものを提供したいなとは思っています」
最近、街中に増えてきているベトナム料理の店。日本で暮らすベトナム人が増加していることも、その要因のひとつと考えられます。
日本で暮らす外国人の数は、新型コロナウイルスの影響で一時は減少しましたが、増加傾向が続いています。
ベトナム人は去年の推計で68万人余り、ここ14年で13倍に増えています。
その傾向は、県内でも同様です。富山で暮らすベトナム人は、今年1月1月時点で5800人余り。県内在住外国人では、最多の22%を占めています。
母国を離れ、遠い異国の地で暮らすなかで、ふるさとの味を求める人が増えているとみられます。
こちらは、射水市に去年オープンしたベトナム料理店「フォーコティエン」。ベトナム出身の店主、フアン・ティ・トゥ・ティエンさんが作る本場の味は、日本人だけでなく、ベトナムの同胞たちにも人気です。
「こんにちは!」
射水市に住む柄戸マイさん。ベトナム出身で、企業で通訳をする傍ら、ベトナム人協会の副会長を務め、県内在住のベトナム人の生活支援も行っています。
マイさんがよく食べるのは、ふるさとの味「ブンボー」。「ブン」は「フォー」と同じ米粉でできた麺ですが、作り方も形も違います。これを、牛肉を使ったピリ辛のスープでいただきます。
柄戸マイさん
「ベトナムの食べ方は、野菜はお好みで入れていただいて、次はベトナムのチリソースです。唐辛子とレモングラスと油、長時間で煮て辛いので、気を付けてください。次、これはあっさりするためにレモン汁を入れて混ぜて食べてください」
武道キャスター
「牛肉のスープもすごく深みがあっておいしい」
柄戸マイさん
「辛いですか」
武道キャスター
「ちょっと辛いですね。辛いけど、この暑い時期に汗をかきながら食べると、食欲が増しそうですね」
こちらは「バインミー」。かつてフランス統治時代に伝わったフランスパンに、大根やニンジンの甘酢漬け、ハム、レバーパテなど独自の具材を合わせたサンドイッチです。ベトナム人に人気の朝食メニューだといいます。
柄戸マイさん
「1週間仕事して、ストレスとか悩みがあって、ベトナム料理店に集まって一緒に食べながら話します」
武道キャスター
「じゃあ、こういう店は必要なんですね」
柄戸マイさん
「私にとってそうかなと思っていますので」
富山で味わう、ふるさとの味。マイさんが所属する県ベトナム人協会では、毎年、県内在住のベトナム人らと現地の旧正月である「テト」や、滑川市で開かれる「ランタンまつり」などでベトナムの魅力を伝えています。
武道キャスター
「富山は好きですか」
柄戸マイさん
「好きです。やっぱり日本は住みやすい国かなと思っています」
そして、ティエンさんも、料理を通じてベトナムに親しみを感じてもらいたいと願っています。
店主フアン・ティ・トゥ・ティエンさん
「ベトナムの文化、ベトナムの本格の食べ物、みんなに紹介したいと思います。ベトナム人だけではなく日本人や外国人にも届けたいです」
辛味と酸味、甘味に加え、ハーブの豊かな香りを合わせたベトナム料理。その裏には、ベトナムをこよなく愛し、日本人に伝えたいという「心」がありました。
