不動産投資で物件を買うとき、個人名義と法人名義のどちらを選ぶべきか。この問いに、不動産投資アドバイザーの木村洸士氏が一つの明快な答えを示している。結論は「人によって変わる」。一見そっけないこの答えにこそ、判断の核心がある。
 
巷では「とにかく早く法人を作りなさい」という助言が飛び交う。税率だけを比べれば、累進課税で最大級まで膨らむ個人より、法人のほうが軽く見える。だからこそ多くの人が、物件も持たないうちから法人だけ先に立ち上げてしまう。だが木村氏は、その流れこそが落とし穴だと釘を刺す。
 
法人に残った利益は、あくまで会社のお金であって、そのまま自分の生活には回せない。個人へ移そうとすれば役員報酬という形を取り、そこに所得税や社会保険の負担がのしかかる。さらに法人は、ただ維持するだけで毎年それなりの固定費がかかる。物件がまだ少ない段階でこれを背負えば、利益を費用が食い潰し、あっという間に赤字法人ができあがる。一期目の赤字が、その後の融資にどう響くのか。ここが見落とされがちな急所だ。
 
では個人が劣るのかといえば、そうではない。生活費に充てやすく、資金の使い勝手がよいのは個人ならではの強みだ。減価償却などを味方につければ、所得は意外なほど増えにくく、年収が高いからといって慌てて法人にする必要もないという。木村氏が勧めるのは、どちらか一方ではなく、両者の性質を理解して使い分けるハイブリッドの発想である。個人で土台を育て、頃合いを見て法人を立ち上げ、後半戦の拡大に備える。法人化を急ぐ必要はない、という構えだ。
 
動画後半のアフタートークでは、木村氏自身が歩んだ道筋も語られる。氏のスクールでは、前半戦を個人で買い進めて月50万~60万円ほどの利益を作り、年間で500~600万円を積み上げてから法人へ移った人がほとんどだという。そうして組み合わせた結果、年間2,600万円規模、4棟ほどへと伸ばした例もある。個人で買った物件も6~8年で売却益が生まれ、その資金をまた法人へ回して育てていく。一見遠回りに見える順番にこそ、無理なく増やし続ける理屈が隠れている。

チャンネル情報

唯一無二のスキルをもつ業界の有名講師・きむ兄(木村 洸士)が 不動産投資を志す方に役立つ情報をお伝えしていきます!