11日前場の香港マーケットは、主要93銘柄で構成されるハンセン指数が前日比271.79ポイント(1.11%)安の24136.17ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が113.43ポイント(1.36%)安の8205.30ポイントと7日続落した。売買代金は1559億7370万香港ドルに縮小している(10日前場は1700億2670万香港ドル)。
 中東情勢の悪化が嫌気される流れ。米中央軍は10日夕(日本時間11日朝)、イラン国内の複数標的に対する自衛的な攻撃を始めたと発表した。イランが8日に米陸軍の攻撃ヘリコプター「アパッチ」を撃墜した報復だとして、米中央軍は前日にも報復攻撃を実施している。また、イラン軍中央司令部は11日、あらゆる船舶のホルムズ海峡通航を禁止し、渡航しようとする全船舶を攻撃対象にすると発表した。昨夜の米半導体株安も逆風。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3.5%安と続落した。直近高値からの下落率は12%を超え、調整相場入りとされる10%を上回っている。ただ、下値を叩くような売りはみられない。ハンセン指数はこのところの下落で、3月23日以来、約2カ月半ぶりの安値水準を切り下げていただけに、値ごろ感が着目されている。また、中国の政策に対する根強い期待感も支えとなった。指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、グローバル物流サービスの極兔速逓環球(1519/HK)が8.1%安、抗がん剤バイオベンチャーの百済神州(6160/HK)が5.8%安、電子機器製造受託サービス(EMS)中国大手の比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が4.9%安と下げが目立った。
 セクター別では、空運が安い。中国国際航空(753/HK)が4.6%、中国南方航空(1055/HK)が4.3%、中国東方航空(670/HK)が4.0%、国泰航空(293/HK)が3.1%ずつ下落した。中東情勢悪化のしわ寄せが警戒されている。国際航空運送協会(IATA)が先ごろ公表した「2026年報告書」によると、世界の航空業界の利益見通しは従来予想からほぼ半減。中東の紛争が燃料費や航空需要に打撃を与えていると指摘した。
 半導体やプリント基板(PCB)の銘柄群も急落。上海壁仞科技(6082/HK)が12.4%安、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が5.4%安、豪威集成電路(501/HK)が3.8%安、深セン市大族数控科技(3200/HK)が4.4%安、広州広合科技(1989/HK)が4.1%安で引けた。
 半面、中国不動産セクターの一角はしっかり。龍湖集団HD(960/HK)が4.6%、華潤置地(1109/HK)が4.2%、建発国際投資集団(1908/HK)が3.5%、万科企業(2202/HK)が1.2%ずつ上昇した。
 本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.73%安の3964.24ポイントで取引を終了した。自動車が安い。消費、インフラ関連、ハイテク、運輸、医薬、不動産、金融なども売られた。半面、資源・素材はしっかり。公益も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)