意味不明すぎ…「知的財産=タダ働き」!? 有休を使えば減給されるトンデモ職場に「早くこの世からなくなるべき」と憤る50代男性
有給休暇の取得は労働者に与えられた権利だが、それを「悪」とみなす経営者の考え方は根が深い。東北地方の50代男性(サービス・販売・外食)は、かつて勤務していた大手チェーン店で経験した、耳を疑うような経営者の“迷言”を明かした。
男性によれば、その会社では休むことを拒絶するような空気が蔓延していた。有給休暇の年5日取得が義務化される前の話だというが……。(文:湊真智人)
有給を使えば「マイナス査定と減給」の対象に
有給を申請しようとするだけで社内の空気は一変したという。
「取得することが悪というイメージ。事前に請求すると不機嫌になる。渋々認めても前回の休日出勤の振替を充てるという対応」
男性はこれを「時季指定権」の誤った解釈だと指摘している。確かに、有給休暇は労働者が指定した日に取得させるのが原則であり、会社側が勝手に休日出勤の振替として処理することは不当だ。
だがこの職場にはさらなる独自ルールが存在した。
「実際に有給休暇を使用するとマイナス査定と減給対象です。ただし事業主は対象外。だからといって使用しないとプラス査定になるわけでもない」
労働基準法では、有給休暇を取得したことを理由に賃金を減額したり不利益な扱いをしたりすることを禁じている。にもかかわらず、平然と減給を言い渡すあたり、コンプラ意識がまるで感じられない。
「知的財産」=「サービス残業」? 経営者の歪んだ解釈
もちろん手当などは一切支給されなかった。さらに呆れるのは、休日出勤に対する経営者の独自の哲学だ。
「会社カレンダーの休日に出勤しても『知的財産とは休日出勤しても無償で業務に当たるという意味合いだ』と豪語している」
アイデアや創作物を財産として扱うときの「知的財産」という言葉を、あろうことか「サービス残業」の言い換えとして使っていたのだ。普通に意味不明だろう。これには男性も「無知の人間」と非難しつつ、「継承したいという気持ちは毛頭ない」と断言している。
男性はすでにこの職場を去っているが、「今も変わっていないと思う」と危機感を抱いている。
「就業規則の提示が必要と言ってもどう作成すればいいのかわからない事業主だから。雇用形態が変わっても有給休暇はなしと解釈している上司もいるから」
大手チェーンという信頼感とは裏腹に、管理体制はずさんを極めていたのだ。2019年から始まった「年5日の有給休暇取得義務」についても、この事業主は「その年だけ」と勝手に解釈している節があるという。
「こういう田舎の閉塞した事業所は、早くこの世からなくなる、もしくは労基が一から指導強化や罰を与える社会にしないと改善できないと思う」
無法地帯と化した職場を正すには、男性の言う通り、外部からの厳しいメスが必要だろう。
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