YouTubeチャンネル「黒字社長の絶対つぶれない経営学」が、「利益も倍になると考えた経営者は正直ヤバいです…」と題した動画を公開。「倒産させないプロ」として1万社以上の黒字経営を指導してきた市ノ澤翔氏が、多くの経営者が陥りがちな「利益を2倍にするには売上も2倍必要」という勘違いを指摘し、その具体的な計算方法と経営戦略を解説した。

市ノ澤氏はまず、「利益を2倍に増やすのに、2倍の売上は必要ない」と断言。9割の経営者がこの点を勘違いしていると指摘する。その原因は、経費を「変動費」と「固定費」に分けて考える収益構造を理解していないことにあるという。

動画では、売上2億円の会社を例に解説。この会社の変動費が1億円(売上の50%)、固定費が8000万円の場合、最終的な利益は1400万円となる。この利益を2倍の2800万円にするにはどうすれば良いか。市ノ澤氏は逆算を用いて説明する。目標利益2800万円から必要な税引前利益(4000万円)を求め、そこに固定費8000万円を加えると、必要な限界利益は1億2000万円となる。限界利益率が50%であるため、これを達成するために必要な売上は2億4000万円。つまり、売上をわずか20%増やすだけで、利益は2倍になる計算だ。

なぜ多くの会社が売上を伸ばしても利益が増えないのか。市ノ澤氏は、人間は与えられたリソース(時間やお金)をすべて使い切ってしまうという「パーキンソンの法則」を挙げ、売上が増えると安心して経費(固定費)も増やしてしまう傾向が利益を圧迫する原因だと説明する。

では、どうすれば売上を効率的に増やせるのか。氏は「アンゾフの成長マトリクス」というフレームワークを紹介。「市場浸透」「新製品開発」「新市場開拓」「多角化」という4つの戦略のうち、最もリスクが低く最初に取り組むべきは、既存の市場で既存の製品をさらに売る「市場浸透」だと語った。

今回の解説から、利益を増やすためには収益構造を数字で正しく理解し、戦略的に経営判断を下すことの重要性が分かる。「手元に残るお金を増やしたければ収益構造をしっかり理解しろ!入ってくるお金をいくら増やしても残るお金は増えない!」という市ノ澤氏の言葉は、感覚だけに頼りがちな経営者に警鐘を鳴らすものと言えるだろう。

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