涙の坂本花織を“守る” 米女子代表が撮影を狙ったカメラマンに苦言「ズカズカと踏み込んでくる。本当にどうかと思う」【冬季五輪】

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演技後に人目をはばからずに涙した坂本(C)Getty Images

 こみ上げる悔しさを堪えきれなかった仲間を慮る姿が人々の胸を打った。

 現地時間2月19日にミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子フリーが行われ、今季限りでの現役引退を表明している坂本花織は147.67点、ショートプログラムと合わせた合計224.90点で銀メダルを獲得。しかし、“ラストダンス”での金メダル獲得を狙っていた24歳は、「相当悔しいので泣きたい」と涙を流した。

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 すべての競技者の演技が終わって順位が確定すると、坂本は人目をはばからずに涙した。後に「うーん、なんか、力が最後まで100%出し切れなかったのがすごく悔しい」と振り返ったことからも、相当な感情の揺れが彼女の心に広まっていたのは想像に難くない。

 関係者や報道陣に囲まれながら力なく座り込んでしまっていた坂本に寄り添ったのが、アンバー・グレン(米国)だった。涙する日本人にそっと歩み寄った26歳は、一言言葉をかけると、二人の撮影を試みようとしたカメラマンを制止。「今は撮るのをやめてあげて」と言わんばかりに手でジャスチャーをし、撮影を中止させた。

 この映像がSNS上で拡散されると反響が拡大。すると当人も状況を説明するかのように反応し、自身のTikTokで「まぁあれが彼ら(カメラマンたち)の仕事なのはわかってる。でも、明らかにそっとしておいてほしい時でさえ、ズカズカと踏み込んでくる。それって本当にどうかと思う」と投稿。感動のシーンを収めに言ったメディアに苦言を呈した。

 かく言うグレンも今大会は苦心が続いた。メダル獲得が期待される中、ショートプログラムではミスが重なって13位と低迷。「自分らしさを忘れたくなかった」と気持ちを切り替えて迎えたフリーでは、高難度のジャンプを連発。“復活”を印象付けたが、目標としていた表彰台には立てなかった。

 そんな戦いを終えていたからこそ、グレンは坂本の悔しさが痛いほど理解できたのかもしれない。いずれにしても、彼女が見せた咄嗟の行動は称賛に値するものであった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]