JRT四国放送

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2025年1年の県内の出来事を、映像とともに振り返る「プレーバック2025」。

今回のテーマは「文化・芸術」です。

徳島を舞台にした直木賞作品の話題から贋作問題まで、様々な文化的な出来事を振り返ります。

(第172回直木賞を受賞した・伊与原 新さん)
「小説の舞台としては、もうここしかないなと」

2025年1月、直木賞を受賞した伊与原新さんの「藍を継ぐ海」。

徳島を舞台にした作品の受賞は、31年ぶりでした。

徳島の海辺の町を舞台に、ウミガメの卵をふ化させ自力で育てようとする中学生の女の子の物語が描かれています。

(第172回直木賞を受賞した・伊与原 新さん)
「父方の祖父が徳島出身で宍喰出身なんですけれど、その意味でも、とても身近に感じている土地ではあるので、ぜひ読んでいただけたら嬉しい」

(書店の店員)
「店頭分はすべて売り切れとなっておりまして、1月下旬に再入荷予定です。」

(本を買いに来た客)
「あんまり普段本を読まないんだけれど、徳島のことを書いてるから、気になって買いに来ました」

「それではみなさまどうぞ」

ウミガメと言えば…。

7月にリニューアルオープンした、美波町の日和佐うみがめ博物館カレッタ。

世界でも珍しいウミガメ専門の博物館では、その生態や歴史について学ぶことができます。

なかでも注目は、新しくなった大ガメプール。

ウミガメが、自然に過ごせる環境を目指して作られました。

(日和佐うみがめ博物館カレッタ・平手康市 館長)
「人とウミガメが、いかに共生をしようと努力するかということを、見ていただきたい」

(『自転車乗り』を描いた ヴォルフガング・ベルトラッキ氏)
「僕のこと知らないの?みんな知ってるよ」

2024年7月、県立近代美術館が所蔵してきた油彩画「自転車乗り」の贋作疑惑が浮上。

絵を描いたとされたのはドイツの天才贋作師、ヴォルフガング・ベルトラッキ氏です。

(記者)
「これは、あなたが描いたもので間違いないですか?」

(『自転車乗り』を描いた ヴォルフガング・ベルトラッキ氏)
「10万ドルくらいで売れたかな、絵は1988年ごろにパリの業者に売ったと思う」

美術館は、1999年にフランス人画家、ジャン・メッツァンジェの作品として6720万円で購入した『自転車乗り』を贋作と判断。

県民への謝罪と購入経緯の説明のため、5月に一般公開し、展示解説を行いました。

そして10月、購入先の画廊と契約の解除が成立。

疑惑が浮上から約1年4カ月、購入金額の全額返金という形で事態は終息しました。

2025年10月、文化功労者に徳島出身の漫画家、竹宮惠子さんが選ばれました。

城東高校3年生の時に、漫画雑誌の新人賞に入選し、漫画家としてデビュー。

代表作『風と木の詩』では、これまで誰も描こうとしなかった少年同士の愛をテーマに、人気を不動のものにしました。

2000年には、日本初となるマンガ学科を新設した、京都精華大学の教授に就任しました。

その後、学長を経て名誉教授に就任。

漫画家の地位を高めるとともに、人材の育成にも尽力しています。

(ふるさと漆川を考える会・日浦弘美さん)
「おそらく虫に食べられたりして、だいぶ痛みが激しくなるなということで、恐る恐る箱を開けたんですが」
「全部取り出してみると、非常に大きな破れもなくって、綺麗に保存されているんで逆に驚きました」

102年前に描かれた、からくりに用いられる37枚の襖絵が、三好市池田町の漆川で見つかりました。

大きさは縦1メートル42センチ、横60センチ、厚さ2センチで、両面に絵が描かれています。

「順番に入れてみて」
「迫力ありますねえ、すごい」

9枚の襖を繋げると、ひとつの大きなトラの絵が完成しました。

そのほかにも、回転させると桜の舞台に様変わりする襖絵も。

地元を盛り上げようと活動する「ふるさと漆川を考える会」では2025年、その保存や調査、そして展示会を開催して地域を活気づけました。

戦後80年の節目を迎えた2025年。

つるぎ町貞光の真光寺で、2008年以来17年ぶりに「廻り踊り」が奉納されました。

踊りは、太平洋戦争末期に真光寺で集団疎開をしていた、大阪・南恩加島小学校の児童16人が火事から逃げ遅れ、犠牲となったことを弔うために行われました。

参加したのは、地元・貞光小学校と南恩加島小学校の児童です。

(参加した児童)
「これからもずっと、二度と戦争が起きないように平和を祈りながら踊りました」

11月。

松茂町の広島春日神社では、五穀豊穣を祝う秋まつりが行われました。

見どころは、3人1組が肩車をして演じる珍しい獅子舞の演目、「三人背継獅子舞」です。

身体にかかる負担から長年途絶えていましたが、この珍しい演目を後世に残そうと2023年、14年ぶりに復活しました。

祭のクライマックス。

子ども1人、大人2人の3人組で肩車をし、舞を踊ります。

一人、持ちあがりました。

そして、もう一人…。

持ち上がりました。

高さ4メートル、空中で舞う三人背継獅子舞です。

(廣島三人背継獅子舞保存会・佐藤圭輝 会長 )
「確実に三人背継が伝承されていくように、人を増やして技を継承していきたい」

2025年は、徳島で育まれてきた文化や芸術に再び注目が集まる一年でした。

2025年もあとわずか。

空高く立ち上がる獅子舞に、2026年の無病息災を願います。