脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のYouTubeチャンネル「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」で「意味を問うな、踊れ! と改めて思ったんだよね。」と題した動画を公開。ニーチェの思想を引き合いに、多忙な現代人が忘れがちな「今この瞬間を生きること」の重要性について語った。

動画の冒頭、茂木氏は朝に「もっと踊りたい」という夢を見たと語り、自身がToDoリストに追われ「最近、踊り足りていない」と感じていることを告白。この「踊る」という行為を、意味や目的を問わずに今この瞬間に集中し、楽しむことのメタファーとして提示した。氏は、かつてニーチェの著作から学んだ「意味を問うな、踊れ。誰も見ていなくても踊れ」という考え方が、自身にとって重要なモチーフであると説明。他者の評価や目的意識にとらわれず、ただ純粋なパフォーマンスに没頭することの価値を示唆した。

さらに茂木氏は、「我々の人生なんて宇宙全体から見たら本当に一瞬」であり、死ねば何の痕跡も残らないと指摘。それにもかかわらず、人々があらゆる物事の意味や目的を問い、タスクに追われる現状に疑問を投げかける。先日出席した文学賞のパーティーで、かつてその場にいた名物の人物たちが故人となっている現実に触れ、人の生の儚さを再認識したエピソードも披露。「それ(人生)以外のことにあんまり意味はない」と語り、今を生きることの切実さを強調した。

最後に茂木氏は「何よりも大事なのは今ここで踊っていること」と改めて主張。受験の合否や受賞歴なども意味はあると認めつつ、それ以上に根源的な価値が「今を生き生きと生きること」にあると訴えかけた。人生の意味を問い続ける現代人に対し、ただ「踊る」ことの喜びを取り戻すようメッセージを送った。

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