親の老いを目の当たりにしたら、だれしも不安に陥るもの。多くの人が直面するお悩みに対して、「介護未満」の父親の介護で奮闘するジェーン・スーさんと、介護のプロの川内 潤さんが答えます。親の介護で悩んでいる方や、これから介護が始まるかもしれないという方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q:「介護未満」の漠然とした不安はどう解消すればいい?

A:自分の周りの「介護の先輩」に話を聞く

「たとえば、買って送った飲み物を親がまるで飲んでいなければ、『なぜ飲まないの』と腹が立ちます。でも、じつはフタがあけられないのかも。介護の先輩に話を聞くと、そうした老いや介護制度などへの理解が深まり、なにより支えになってくれます。1人で悩まないことですね」(ジェーン・スーさん)

Q:親の介護をきょうだいで協力できるか不安…。どうすれば?

A:介護は性格が際立つ。どう動くか想定しておくとラクに

「ケアや介護が始まると、親も子も性格がより際立って表れます。そのときになって家族がどう行動するかはある程度想像できるはず。『兄は仕きるだけでなにもしないだろう』など、事前に想定しておけば動揺を抑えられます。混乱や憤りはコントロールしきれないので、事前に少しでも減らすことが大切」(ジェーン・スーさん)

Q:介護ってお金をかければかけるほどいいものになっていくの?

A:違います。「親子関係」が良好であり続けるのがいい介護

「お金をかけても、いい介護になるとは限りません。むしろ、親を置き去りにして自分の不安解消が優先されることにもなりかねない。そうなっては本末転倒で、大切なのは親子関係。その意味で、寝ずにお世話をしても、仲が悪くなったら『いい介護』とは言えないのです」(川内 潤さん)

Q:いろいろアドバイスしても、親がちゃんとしてくれません。どうすればいい?

A:できないことは増えていくもの。介護は治療ではなく、「撤退戦」

「老化は止められません。『ちゃんとして!』『元に戻って!』と言っても、それは無理。『できないことが増えていく』を前提に親と関わる方が、お互い穏やかに過ごせます。介護で親が元に戻るわけではないと思えば、気持ちがラクになります。親の求めていることの意味を考える余裕が大切です」(川内 潤さん)

Q:親の転倒が心配…。自宅改修を急いだ方がいい?

A:急いで自費&DIYでバリアフリーにするよりもまずは専門家に相談を

「要支援になったら、介護保険の住宅改修の補助を受けることができます。介護保険を使うと金銭的な負担が軽減でき、なにより専門家のアドバイスを受けられます。親にとって必要な改修かを判断し、適切なところに必要十分な設備を整えましょう。自己判断で焦って動くのはおすすめしません」(川内 潤さん)