40代の平均的な貯蓄額が「900万円超え」って本当!? 4人家族のわが家は教育費などもあり、300万円ほどしか貯められていないのですが、今後足りなくなるでしょうか…?

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「40代の平均貯蓄額が900万円超え」と聞くと、「うちは少なすぎるのでは……?」と焦ってしまうかもしれません。しかし、その数字を鵜呑みにしてはいけません。実際には、一部の高資産層が平均値を大きく引き上げているのです。 本記事では、公的データをもとに40代の貯蓄実態を読み解きながら、将来設計を踏まえた家計戦略を解説します。

40代の貯蓄は「平均値」と「中央値」で別物として考える

「40代の平均的な貯蓄額が900万円超え」という数字は、調査の定義や対象で大きく印象が変わりますので、まず一次ソースで確認することが重要です。
総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」では、二人以上世帯の貯蓄現在高が示されており、2024年平均では1世帯あたり1984万円と6年連続で増加しました。一方、中央値は1189万円と平均より低くなっています。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)二人以上世帯」によると、年代別の金融資産保有額では、40歳代の平均は944万円、中央値は250万円です。貯蓄額900万円超えという数字が出る背景には、高資産世帯の影響があると考えられます。

4人家族の教育費目安は? 幼稚園~高校まですべて公立で1人あたり約596万円・すべて私立で約1976万円

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」では、幼稚園から高校までの1人あたり年間学習費が学校種別・公私別で示されています。教育費の目安として、高校まですべて公立の場合は1人あたり約596万円、すべて私立の場合は約1976万円と試算されています。4人家族の場合は子ども数・進路選択で総額が大きく変わる点を前提に計画したいところです。
大学進学時は、自宅通学か下宿か、また国公立か私立か、文系か理系かによって費用に大きな差が生じます。下宿の場合、住居費や生活費などは別途見込む必要があるため、早めに積み立てを始め、進路の仮の想定を立てておくことが大切です。

貯蓄300万円の評価

金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)二人以上世帯」の分布から見ても、40代における貯蓄額の中央値は平均より低く、貯蓄300万円は「即不足」ではなく「今後の増額余地がある水準」と位置づけ、収支改善と積み立ての両建てで備えるのが妥当です。
一例として、制度面ではiDeCoの拠出限度額が2024年12月の制度改正で見直され、確定給付企業年金などの他制度に加入している場合の上限が従来の月額1万2000円から2万円へ引き上げられました。
iDeCoの掛金と企業年金の掛金を合算した上限は月額5万5000円です。これにより公務員などの他制度加入層で活用余地が広がったため、課税所得の圧縮と長期積立による複利効果を両立しやすくなっています。
iDeCoを通じて税負担を抑えつつ長期運用を行い、NISAで流動性を確保する組み合わせは、税制面と資金計画の両方から合理的な選択といえます。

まとめ

「40代の平均貯蓄額が900万円超え」を不安の基準にするより、必要額を積み上げ、年次キャッシュフローに落とすのが現実的です。貯蓄額300万円からでも仕組み化で伸ばせる余地は十分あります。固定費の見直しと自動積立などの併用で、確実に資産を積み上げていきましょう。
 

出典

総務省 家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)(1ページ)
金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2024年 二人以上世帯 各種分類別データ 4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 2 調査結果の概要 4 幼稚園から高等学校卒業までの15年間の学習費総額(18ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー