暮らしのために必要なものはたくさんあるけれど、展示場みたいなキレイな空間に住みたい! という願いをかなえる、暮らしやすさと見た目のバランスを大切にした「家づくり」の工夫3つを紹介します。整理収納アドバイザー1級で住宅収納スペシャリストの武井優音さんのケースです。ここでは、取り入れてよかった間取りや、収納術について語ります。

家づくりで大事にしたこと

わが家は、筆者、夫と長男(10歳)、二男(8歳)の4人暮らし。4年前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。1階にはLDKと隣に趣味室、玄関、トイレ。そして2階には、浴室、洗面所、ランドリールーム、ウォークインクローゼット、子ども部屋、寝室、トイレがあります。

【実際の間取り】「まるで展示場みたい!」来客者にも好評の筆者宅

この1年間、住友林業のオーナーズハウスとして、何度も見学を受け入れてきました。そのなかで、来場者の方々が「まるで展示場みたい!」「これは真似したい!」ととくに反応してくださった間取りと収納のアイデアを3つご紹介します。

私も展示場みたいなキレイな空間に住みたい! と憧れていたひとり。しかし、生活を考えると、暮らしに必要なものはいっぱいある、というのが現実。

今回紹介するのは、どれも「きれいを保ちたいけど、面倒なことは苦手」な私自身の性格を反映しつつ、暮らしやすさと見た目のバランスを大切にした工夫です。

家づくりの参考に、ぜひご覧ください。

工夫1:階段ホールを来客スペースとして活用

見学に来た方たちにいちばん驚かれるのが、じつは階段ホールが「来客用の個室に変わる仕かけ」です。

わが家は1階に趣味室やLDKを配置したかったため、1階にスペースがあまりとれず、来客用の部屋をどうするか悩みました。

泊まる機会は年に数回、おもに両親たちと想定。「いざというときに泊まれる場所は確保しておきたい」という思いから、写真のように階段を上がった目の前に、隠し扉を設けて個室化できる設計にしました。

こちらがその扉。普段は壁のなかに埋めこまれていて目立ちません。扉を引き出すと、毎回見学者の方々から驚いていただけます(笑)。

扉を解放すると、部屋の大きな窓から光が入り、2階の廊下は照明をつけなくても明るいです。

また、洗濯動線の通り道にもなるよう、隣のランドリールームとの壁に白いドアを設けました。普段はここもあけて洗濯物をウォークインクローゼットまで最短で運びます。

来客時にはこのように引き戸を閉めて個室化。さらに同室内のつり収納に来客布団を収納しているので、すぐに宿泊対応が可能です。

泊まった母からも「個室であることが落ち着く」と好評、見学者にも「こういうフレキシブルな空間、すごくいいですね!」と興味をもってもらえます。

「普段使わない空間をなるべく有効活用したかった」と説明すると、多くの方々から共感をいただきました。

工夫2:玄関横に大容量クローゼットを設置

次に反響が大きいのが、玄関横の大容量収納クローゼットです。ここは筆者がとくにこだわって設計した場所で、壁一面をひとつのクローゼットにし、左右で使い分けができるようになっています。

右側は玄関の床と続いていて、シューズクロークとして靴を収納。クロークの中央寄りに靴のケア用品やレインコートや折りたたみ傘などの雨具もあり、土間に下りず準備ができます。

左側は下が土間仕様に。ここがこだわりポイント! 汚れや水濡れが気になるアイテム、たとえばキャンプ用品や傘、軍手、レジャーシート、指定日までおいておかないといけないちょっと大きなゴミなどを収納。

とくに発泡スチロール箱やゴミ袋は、玄関内に出しておくと来客があった際も目に入るため、隠せるとスッキリ。汚れた外遊びグッズなども、帰宅後すぐに子どもたち自身でしまえるので、「これはいいですね!」とお子さんのいるご家族から声が上がります。

また、この収納棚はすべて可動棚なので、暮らしに合わせてレイアウトを変更可能。

玄関に収納したいものって結構ありますよね。そして、子どもたちの成長に合わせて使いやすい高さも変わります。筆者も入居してから何度も組み替えていて、それが簡単にできる設計にしておいて、本当によかったと思っています。

工夫3:冷蔵庫裏の死角にパントリーを設置

そして3つ目は、冷蔵庫裏のパントリースペースです。

冷蔵庫をダイニングとキッチンから使いやすい向きにしようと考えると、少し奥まったスペースが生まれたので、ここを活用してパントリーにしました。

もともとは扉つきの提案でしたが、リビングやダイニングから直接見えない場所なので、思い切って扉なしに変更。その結果、あけ閉めの動作が不要になり、快適になりました。(つまり、面倒くさがりに最適!)

また、入り口から壁で隠れて、奥まっていることでLDKのどの角度からも中が見えないので、急な来客でも気になりません。

ここには、ローリングストックや非常食の収納、2軍の調理道具などを置いています。キッチンの横で料理中も使い勝手がとてもいい。

また、大きないただきもののお菓子などを“とりあえず置く場所”としても重宝しています。余裕がなくてぐちゃぐちゃになっていても、人から見えないので気がラクです。

ラクして整う収納こそ、家づくりのカギ

どのアイデアも共通しているのは「出し入れがしやすく、片付けやすいこと」。そして、「見た目がすっきり保てること」も、私にとっては大事なポイントです。

収納がしやすいからこそ、きれいをキープできる。見学者の方々がそれに気づいて、「これ、真似したい!」と言ってくださると、とてもうれしくなります。続けられる仕組みとして間取りの参考になれば幸いです。