NTT、IOWN APNによる遠隔データセンター間の処理配置最適化、実証実験に成功 積極的な再生可能エネルギー活用が可能に
本成果により、再生可能エネルギー電力量に余力が見込める地域のデータセンターに処理配置を変更して、再生可能エネルギーを積極利用することで、カーボンニュートラルへの貢献が期待できる。
●背景
AIやIoTなどの需要増大に伴い、データセンターの重要性が一層高まっている中、災害対策やエネルギー利用効率化の観点から、地域に分散したデータセンターを組み合わせての利活用が期待されている。一方で再生可能エネルギーは、電力の需給バランスを維持するために全国で年間約19億kWhもの電力量が出力制御されており、発電された再生可能エネルギーが十分に活用し切れていない現状もある。
NTT西日本およびNTTでは、大容量・低遅延な通信の仕組みであるIOWN APNを用いてデータセンター間接続を行い、複数の地理的に分散したデータセンターにおける再生可能エネルギーの利活用について、技術蓄積とユースケース実証を行っている。
QTnetでは、九州一円に張り巡らせた光ファイバ網を使用したICTサービスをはじめ、災害リスクの低い福岡の立地をいかしたデータセンターサービスを提供しており、データセンターでは再生可能エネルギーによる運用サービスも提供しており、環境に配慮した活動や事業開発を推進している。
そこで、今回3社共同でIOWN APNを活用した分散データセンターの構築および、再生可能エネルギーの発電量に応じた処理配置最適化の実験を行った。
●実証実験の内容
まず、処理配置最適化の実行を検証するため、福岡、大阪のデータセンター間、約600kmの距離をIOWN APNで接続し、アプリケーションを配置した仮想化基盤および生成AI基盤からなる分散データセンター環境を構築。従来、長距離のライブマイグレーション(アプリケーションを停止させずに配置を変更)を行う上では、アプリケーションに影響を与えるダウンタイム(システムの一時停止時間)が課題だったが、今回、IOWN APNを利用することで、ダウンタイムの増加を抑えた分散データセンター環境を構築することができた。
