写真:藤原夏海(左)、古川慎(右)

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電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」にて連載されている、全世界累計閲覧数1億5千万回超の人気作品が、ついにTVアニメ化! 冷酷無情な最高の王様グレイは、魔法世界で産まれた赤ちゃん・アーサーとして転生してしまう。家族や仲間に愛されて成長していくアーサーだが、そんな第二の人生に待ち受ける冒険とは! 今回はアーサー役を演じる藤原夏海さんとグレイ役を演じる古川慎さんに、作品やキャラクターの魅力や一風変わった収録のようすなどについて語ってもらった。

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――出演が決まったときの心境を教えてください。
藤原 アーサーはテープ・オーディションだけだったんです。スタジオ・オーディションもあることが多いので、「よかったのかな?」みたいなドキドキ感がありました。ご縁をいただいたということで嬉しく思っています。

古川 グレイもテープ・オーディションだけだったんですが、転生前のキャラクターが転生後に本人のモノローグを言う、そんなタイプの役柄を演じるのは初めてでした。さらに”天の声”のような感じに、みんなと一緒にアフレコをしていながら隔離ブースで毎回収録するみたいなことも初体験で。いろいろ特殊な収録で戸惑うばかりの現場となりました。でも慣れてくるとやっぱり面白さというか、グレイを演じる楽しさが分かるようになってきました。

――原作コミックを読んだときの印象について教えてください。
藤原 原作コミックの表紙を見たときに、アーサーが椅子に座って偉そうな表情をしていたので、「王様が生まれかわってブイブイいわせるのかな?」みたいなイメージがあったんです。でも赤ちゃんアーサーが登場した瞬間に「すごく可愛いな」となりまして(笑)。ほっぺたがモチモチしていて表情豊かで、一生懸命生きようとしている姿を見ているうちに、想像していたのとちょっと違う愉快な作品なのかなと思うようになりました。

古川 転生したキャラクターを赤ん坊からしっかりと描いていくのが、この作品の魅力のひとつだと僕は思っていて。おかげで家族の情がとても強く感じられるだけでなく、ちゃんと心が通い合っているからこその感動や心の動きが楽しめるようになっているんです。さらにジュブナイル的な展開やアーサー自身の成長譚といった部分も、ふんだんに練り込まれていて、面白く読ませていただきました。

――藤原さんが演じられる主人公のアーサーはどんなキャラクターですか?
藤原 アーサーは前世で最強の王様だったグレイの記憶を持ったまま産まれてきた男の子ですね。原作コミックを読んだときは、すごく喜怒哀楽が顔に出る子だなという印象があったんです。変顔も多かったりしますし(笑)。でもアニメではそういったところが割と穏やかな表現になっていて。子供らしくどう振る舞えばいいか考えながら生活しているみたいな感じがありました。

古川 僕から見たアーサーですが、特殊な生い立ちのグレイとずっと一緒にいるような状態なのに、真っ当に成長しているようで安心しました(笑)。周りに心配してくれる人たちがいるという恵まれた環境のおかげだと思うんですが、変な方向にスレることもなく素敵な男の子として育っているのは嬉しいですよね。そのままスクスクと成長していってほしいと思います(笑)

――古川さん演じるグレイについてはどんな印象がありますか?
古川 グレイは悲しい人ですよね。史上最強の王様として地位も名声も全て手に入れたものの、人間らしい感情に欠けた冷酷な支配者としてずっと孤独に生きてきたわけですから。両親からの愛を一身に浴びながら幸せを感じている今の姿には、「よかったね」という微笑ましい気持ちになります。ぜひこの第二の人生を、アーサーと二人三脚で楽しんで生きていってもらいたいですね。

藤原 アーサーが両親に構ってもらっているとき、グレイさんが幸福感に満ちているのが本当に尊いんですよ(笑)。皆さんもアーサーに向けるのと同じぐらいのあったかい目線で、そうしたグレイさんの心の変化を見守っていってもらえたらと思います。

古川さんは隔離ブースでの孤独な収録に寂しさも?

――実際に収録をしてみての感想についてお聞かせください。
古川 グレイの声は”天の声”というか、ボイスオーバー(海外の映像を日本で放映するときに、別の言語の音声を重ねる手法)に近いかたちになっているんです。なので、他のキャストの皆さんは4本のマイクを使ってマイクワークをする普通のアニメーションの録り方をしているのですが、僕だけは隔離された個別ブースに入って一人用のマイクで録るスタイルでやっていました。

藤原 こっちは古川さんの声をイヤホンで聞いてお芝居するみたいな感じだったんです。おかげでアーサーが心の中でグレイの声を聞いているのに近い状態で収録させてもらうことができました。それはとてもありがたかったと思っています。

――それぞれのキャラクターを演じるにあたって、気を付けたことはなんですか?
藤原 アーサーの中にグレイさんの魂が入っていたりするので、最初は「そっちに寄せた方がいいのかな?」と思っていたんです。でも監督から「むしろ寄せないで、そのまま子供らしいアーサーとして演じていただきたいです」というディレクションがありまして。ありのままのアーサーをベースに演じさせてもらいました。

古川 グレイの演技としては本当に淡々と冷静にという感じですね。あんまり色を付けず、なるべく最初はフラットにというところから始めていきました。アーサーとしては気分が盛り上がっているけど、グレイの気持ちは押さえ目で……というセリフが多くて。みんながワイワイ掛け合いをしている中、ひとりだけ冷静でいなくちゃいけないというのは、ちょっと寂しかったりもしました(笑)。バトルシーンでは本領発揮とばかりにグレイも気持ちを高めたりしていたので、そこはアーサーと一体感が感じられて気持ちよかったです。

古川 特殊な二人羽織ということもあって、スタッフさんの間でもすごくバランスに注意しながら収録を進めていった気がしています。どこまでグレイらしさを入れていくのかとか、アーサーとしての子供っぽさをどの程度強く出すべきかなど。すごくこだわって収録していた感覚があります。

藤原 アーサーとグレイさんの魂がひとつになって解き放たれるようなセリフもあるんです。そこについてはできるだけシンクロ率を高めて叫ばせてもらいました(笑)

古川 僕も出来るだけアーサーに寄せないように演じようとは思っていたんです。でもアーサーがプンプン怒っていたりすると、グレイもそっちの方に寄っていっちゃうんですよね。「プンプンしない! あなたは王様なんだから」みたいなディレクションをいただくこともよくありしました(笑)

藤原 テシアさんをはじめとした今後出てくる新キャラクターについても、どうアーサーが接していくのか、試行錯誤を繰り返しながら各シーンの収録をさせてもらっています。アーサーも相手によって、今までとはまた違う一面を見せたりもしていきますので、そのあたりにも注目してほしいですね。

――最後に今後の見どころなどについてお聞かせください。
藤原 赤ちゃんであるアーサーの身体を上手く動かせないグレイの奮闘を、古川さんがクスッと笑えるお芝居で演じられているのが1話の見どころでしたが、これ以降バトルも新キャラクターもどんどん増えていくことになります。新たな出会いからどんな物語が展開されていくのか、アーサーの母親であるアリス目線で見てもいいですし、エンタメ作品として見ても面白い作品になっていると思いますので、皆さんも自分なりの目線で楽しんでいただけたなら嬉しいです。

古川 アーサーの成長に引っ張られるように、前世の魂であるグレイも成長していくことになります。強さこそが正義だった彼が、もともと持っていたものとは違う強さを手に入れて、人間として新たに成長していく感じは、僕自身も演じていてすごくいい方向の変化だなって思っていました。これから先アーサーにとって大事な出会いと別れが待っています。印象的なシーンも目白押しとなっていますので、ぜひぜひ注目して見ていただければと思います。