【通の雑学】名人が伝えたい江戸前寿司の歴史 「江戸前は寿司だけじゃない」【寿司を学ぶ・食を学ぶ】

料理評論家の山本益博氏が、自身のYouTubeチャンネルで「江戸前は寿司だけじゃない」と題し、江戸前寿司やその背後にある文化について熱く語った。山本氏は「江戸スタイル、みんなお寿司から始まっていると思うでしょう。実は、うなぎなんだそうです」と、意外な事実を明かした。

動画の中で山本氏は、江戸前寿司の概念として「酢飯の上にお魚を乗っけて一口でいただけるもの」と説明。その一方で、「江戸前っていうのは、もともと東京湾や江戸城の前で取れたものであるべきだ」という一般的な認識に疑問を投げかけた。そして江戸前寿司に使われるネタの中で最古の歴史を持つのは小肌であり、その技術が発展する背景には江戸っ子の気質があったと述べた。

さらには、「江戸前って、実はうなぎのかば焼きから始まっているんですよ」と、寿司よりも前にうなぎが江戸前と呼ばれていた歴史的背景についても詳述。東京湾に多くの川が流れ込む中、そこを行き来するうなぎを捕らえ、かば焼きにしたものが「江戸前」の名を冠していたと山本氏は説明したのである。

山本氏は動画の締めくくりとして、「うなぎの詳しいお話は、またいつか」と予告し、新たな江戸前の世界への期待を煽った。