五大物産「秋季商談会」 地域商材、小ロット品に力 上期は利益計画クリア
五大物産は10月23日、大阪市中央卸売市場で「秋季定期商談会」を開催。メーカー70社が出展し、得意先50企業・95人が来場した。
朝礼であいさつに立った山下治男社長は「関西市場は他地区からの出店攻勢が強まり、小売業はますます厳しい状況にある。得意先は五大物産とともに売上を伸ばしたいと考え、この商談会に来られる。メーカーの皆さんにも様々な情報を提供してもらいながら、一緒になってサポートしていきたい」と力を込めた。
メーカー小間では、各社がインプロやチラシで売り込みたい商品に絞って陳列。商談ブースはコロナ下で実施した商談会と同じく個室を用意し、じっくり話し合えるようにした。
推奨品コーナーは、営業担当者が企画したテーマに沿って展開。北海道や近畿2府4県の味めぐりなど地域の商材、コメ不足で注目された米飯関連、季節メニューとしての鍋つゆなど様々な商品提案を行った。また、得意先へ小ロットで直送できる商品がECの得意先などから支持されており、こうしたメーカーの紹介にも力を入れた。
試食コーナーでは日本で初めてだしパックを発売したカネソ22(広島県福山市)が、新製品の「元祖だし屋の万能だし」を試飲提供。薄削りと厚削りの鰹節を使い原木椎茸を加えることで、味と香りを醸し出したのが特徴という。「液体だしと違い素材をパックしているので、香りが引き立つ」とアピールしていた。
なお、五大物産の上期進捗状況は売上高が前年比99.5%の30億5000万円。予算比では99.2%。経常利益率は予算に対し102.1%だった。平林政宏常務は「得意先の廃業や不採算取引の見直しにより売上は若干及ばなかったが、利益は改善できた」と振り返った。
今商談会での売上高(11〜12月)は11億6700万円、前年比102.6%を計画する。