『劇場版ドクターX』ワールドプレミア舞台あいさつに登壇した(左から)中園ミホ、内山聖子、米倉涼子、田村直己監督 (C)ORICON NewS inc.

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 俳優の米倉涼子が31日、都内で行われた『劇場版ドクターX』(12月6日公開)ワールドプレミア舞台あいさつに登壇した。脚本家の中園ミホ氏、エグゼクティブプロデューサーの内山聖子氏、田村直己監督と共に、12年続く『ドクターX』シリーズラストとなる本作への思いを語った。

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 “絶対に失敗しない”フリーランスの外科医・大門未知子(米倉)が、難易度の高い手術を行い、群れ・権威・束縛…といった概念を打ち砕いて活躍する姿を描き、2012年から現在まで7シリーズが放送された国民的人気ドラマ『ドクターX』(テレビ朝日系)。ドラマ誕生から12年、シリーズをけん引してきた最強の布陣により初映画化され、ついにシリーズ完結を迎える。

 “X”を散りばめたネックレス、ブレスレッドなどのアクセサリーを身に付けたエレガントな衣装で登場した米倉。ステージに立つと「きょうは遠方から来てくださる方もいらっしゃって、完売だそうでとってもうれしいです。ご来場ありがとうございます」と笑顔。中園氏も喜びの思いを伝えたのち「(西田敏行さん演じる)蛭間さんがどこかで優しく見守ってくださっていると思います。楽しみにしていてください」と観客に伝えた。

 同シリーズが劇場版でラストを迎えることについて、米倉は「ドラマシリーズの12年間がなかったらこの場所には立っていないんです。作品を生んでくださった中園さん、内山プロデューサー、田村監督、全てのスタッフの皆さんに感謝しています」としみじみ。

 また、「12年間ってすごくないですか!」と声を弾ませ、「シーズン1で終わるつもりでやってた作品がまたもう一回、もう一回…ってなって、西田敏行さんも参加してくださいました…」と今月に亡くなった西田さんについても触れると、思わず涙があふれた。さらに続けて「そこに存在してくれたことに感謝してここに立っています。みなさまには劇場に足を運んでいただいて、『ドクターX』を“見収めて”いただきたいと思っています」とさまざまな思いがこもった本作をアピールした。

 大門未知子の代名詞ともいえる「私、失敗しないので」は「言いにくかった(笑)」とまさかの告白も。「私は階段から落ちたり、私はいっつも失敗しちゃうので(笑)」と笑わせつつ、一番楽しく言えたのは「いたしません」だと話す。「生きている中で言えない言葉を、大門未知子を通して言っていいんだと思っていたので、このセリフは好きでした」と明かしていた。

 最後のあいさつでは、米倉が「泣いちゃう…」とつぶやきながら「『ドクターX』12年間の絆と集大成が劇場版にいっぱい詰まっていますので、最初から最後まで見逃さずにまばたきゼロでお願いします。ぜひ楽しんでください!」と呼びかけ。会場にいたファンからサプライズで感謝の言葉が書かれたボードと「ありがとう!」という声が起こり、思いを受け取った米倉は号泣し「ありがとう…」と感謝を伝えていた。

 『劇場版ドクターX』は、第37回東京国際映画祭で新設された女性監督の作品、あるいは女性の活躍をテーマとする作品に焦点をあてた作品が選出される【ウィメンズ・エンパワーメント部門】に正式出品された。