日立、今期営業益8750億円に上方修正 海外の送配電網更新需要で

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Maki Shiraki

[東京 30日 ロイター] - 日立製作所は30日、2025年3月期通期の営業利益予想(国際会計基準)を上方修正した。前年比15.8%増の8750億円となる見通しで、従来予想の8550億円から200億円上振れる。データセンターの建設増加を背景に海外での送配電網の更新需要などが寄与する。

修正後の通期営業利益予想は、IBESがまとめたアナリスト13人の事前予想の平均値9196億円を下回っている。

加藤知巳最高財務責任者(CFO)は決算会見で、衆院選での与党過半数割れで今後の政権運営が不安定化する影響について問われ、官公庁からの注文も含めた国内IT(情報技術)需要は「非常にニーズが堅調」とし、どのような政権運営になったとしても「(需要が)大きく変わることはない」との見方を示した。

11月5日に迫る米大統領選については、次の政権がどうなるかによって、鉄道事業や送配電機器子会社の日立エナジーの米国事業に影響が及ぶとしたが、例えば、電力網の老朽化に伴う更新需要は政権が変わっても変わらないのではないかと期待しているとした。

*会社発表の決算要旨は以下でご覧いただけます。https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241030506033.pdf