27日に行われた衆議院選挙で、公示前の44議席から38議席に減らした日本維新の会・馬場伸幸代表が30日、立憲民主党・野田佳彦代表と党首会談を行った。会談後、取材に応じると、臨時国会での首班指名を含めての、両党の協力体制についての内容を説明。自民党・公明党の連立与党が過半数割れしたことにより、野党の連携が注目される中、「改革ができるのであれば協力する。それを推進するために野田さんの名前を書かなければならないのであれば、メンバーと協議する」と述べた。

【映像】日本維新の会・馬場伸幸代表、他党との連携は

―(冒頭説明)

 立憲民主党・野田代表、以下幹部の皆さん方とお話し合いをさせていただいた。中身は、野田代表の方から首班指名を含めて、今後国会活動についても協力してやっていきたいというようなお話だった。具体的にはまだまだ解決されていない政治とカネの問題と、国会改革。国会改革は数があればできるので、我が方がずっと申し上げてきた、例えば特別委員会のスクラップアンドビルドとか。そういうことも含めて、協議をさせてほしいという申し出だったので、それについては承りますと(答えた)。

 今日初めてお伺いした話なので、首班指名のことも含めて、今後両党間で協議をしていく。意味のない迎合というのは逆に国民の方から「何をしているんだ」と見られると思う。野田さんの名前を書くにしても、国民の皆さんがなるほどと思っていただけるような大義、また具体的な改革案、そういうものがなければ、我々は与することはないと、はっきり私の方から申し上げた。11月11日に予定されている特別国会までに、どういう協議ができるかというのは、国民の皆様方が今回この選挙の結果を出していただいているので、その国民の皆様方の思いをいかに形にできるか、それが我々の狙いというか願いだ。各政党との協議、話し合い。そういうものは下げることなくやらせていただくという方針には変わりない。今後どういうやり取りがされるかは、藤田幹事長に担当として立憲民主党と協議をするということになる。

―首班指名の件、維新として協議が整えば、野田代表の名前を書くという考えが今の時点であるのか。どこのラインを立憲と合意できればいいのか。

 今予想されている首班指名は、2回目の決選投票になるということ。その時に名前を書けるかどうかは、これからの協議の中身。これとこれがうまくいけばやりますと、そういうものではない。我々が長年言い続けてきた、例えば旧文通費の問題もやろうと思えばすぐにできるから、やるかやらないかというのは大きな分かれ道になると思うし、政治とカネの話全般、立憲民主党は確か代表選挙の時に政策活動費廃止、企業団体献金も廃止、パーティーも禁止とか、そういういろんな思い切った改革案をおっしゃっている。それを正式なテーブルの上に乗せられるかどうかが、大きなポイントだ。

 政策も大事だが、やっぱり国民の皆さんが今回なぜこういう結果を出したかというのは、やっぱり政治とカネに関する不満、不信が一番大きかった。そこはやっぱりきちっと、なるほどと思っていただけるような具体的な改革案を実行する。もう実行する段階に来ていると思う。実行できるかどうかというのは大きなポイントになると思います。

―主要政策、政治改革関連法案、抜本的な改革法案等で2、3の重点政策で一致・合意すれば野田さんと書くことはあり得るか。

 2、3とは言っていない。数の問題ではない。今これとこれが協議が整ってアクションすれば必ず名前を書くと、そういうことを言っていない。

―数は限定せず、いわゆる重点政策で合意すれば野田さんと書く可能性はあるか。

 それは一つの選択肢であって、我々はずっと是々非々と言っている。野田さんの名前を書くかどうかが優先されるのではなくて、改革ができるかどうかを優先している。それを野党第一党の立憲民主党がするということであれば、そこに協力をする。それを推進するために野田さんの名前を書かなければならないのであれば、そこはうちのメンバーと協議をするということ。
(ABEMA NEWS)