スポニチ

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 日本ハムから4位指名を受けた前橋商の清水大暉投手が29日、前橋市の同校で指名あいさつを受けた。1メートル92右腕は、目標とする投手に今季14勝を挙げたエース・伊藤大海投手を挙げ、将来的な目標に「最多勝」を掲げた。最速149キロを誇るロマンあふれる将来性豊かな大器は、体格のみならず存在も“ビッグ”になる。

 恵まれた体格には、球団の期待とロマンが詰まっている。1メートル92、95キロ。まだ18歳とは思えない清水は、大渕スカウト部長らからあいさつを受けると、精悍(せいかん)な顔つきをさらに引き締めた。

 「プロ野球の世界に入るんだというのは一層強く思いました。いつかは最多勝を獲れるような投手になっていきたい」

 前橋商に入学して間もない1年春に左膝半月板を損傷して手術を経験したが、完治後は順調に成長。2年夏には同校13年ぶりとなる甲子園出場も果たした。プロの世界に飛び込む18歳が憧れとしたのが、チームのエース・伊藤だ。

 今季最多勝と最高勝率の2冠に輝いた右腕について「フォームのバランスが凄くいいですし、投球の度胸も凄い。真っすぐの質も目指すべきストレートかなと思ってるので参考にさせていただきたい」と対面を心待ちにする。趣味は渓流釣り。伊藤も球界屈指の釣り好きとして知られており、共通の趣味だ。伊藤が親しむ海釣りの経験はないが「一緒にできたらいいなと思っています」と趣味でも弟子入りを志願した。

 北海道には縁があった。父・政良さん(43)は群馬生まれだが、釧路公立大出身。まだ父が青春時代を過ごした場所には訪れた経験はないが「縁は本当にあるんだなと感じる。北海道で野球をやるのは凄く楽しみ」と目を輝かせる。「難しい試合だったり、ここぞという時に任される投手になりたい」。本拠地・エスコンフィールドで躍動し、ファンが熱狂する輝かしい未来を描く。(田中 健人)