脳科学者・茂木健一郎、日本の選挙結果に「複雑度が高い」と困惑

茂木健一郎氏が「衆議院選挙の結果を受けての率直な感想、そして、今後の日本の政治のあり方をスーパーフラットに考える。最後にネットの一部論調に対するおまけの『毒吐き』」と題した動画で自身の見解を述べた。動画では、衆議院選挙の結果を受けて、「これは容易にはわからない状況だな」と、日本の政局が複雑度を増したことに対して戸惑いを示した。

茂木氏は、自公連立が過半数を下回ったことで、政権の枠組みを考え直す必要があると語った。「立憲民主党を中心とする新しい政権の可能性があるが、野党の現状を考えると本当にできるのか」と分析し、政策協定の重要性を訴えた。一方で、「獲得議席数では自民党が第一党であることは変わらない」とし、自民党を含む新たな政権の可能性を模索する意見も述べた。

さらに石破内閣を取り巻く状況についても言及。「石破内閣としてはまだ何もやってない状況ですから、それは無念で、引き続き、総理をされたいってことはわかる」と石破氏の意向に理解を示しつつ、「とは言いながら、今回の選挙は石破内閣としての判断の結果ということはあるわけで」と厳しく指摘した。そして、自民党内での対応や総裁交代の可能性についても触れ、「自民党総裁交代、その上での連立ということもありうると思う」と予想した。

動画の締めには、ネット上での一部の、年齢による投票行動論への批判も展開した。「シルバーデモクラシーや若者の意見がどうのこうのなど、分析ツールとして年齢だけを取り上げることに知的な意味での卑劣さを感じる」とし、「なぜ、年収や学歴など、他のデモグラフィーの因子も参照しないのか」と疑問を呈して、「日本を年齢で分断させるようなことを言うのは、陰謀論的に言えば、外国勢力の仕業です。あっ、今はコメディアンモードで話しています」と締めくくった。