イスラエル軍は爆弾が仕掛けられている可能性のある民家やトンネルを偵察する際、兵士が危害を受けるのを防ぐために、パレスチナ人を先に入らせているという/Breaking the Silence

(CNN)イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘で、拘束したパレスチナ市民を「人間の盾」に使っているとの情報が明るみに出た。イスラエル軍兵士1人と、拘束された経験を持つ民間人5人が語った。

ガザで爆弾が仕掛けられている可能性のある民家やトンネルを偵察する際、兵士が危害を受けるのを防ぐために、パレスチナ人を先に入らせるという手順が横行しているという。

この兵士の部隊では、偵察時に人間の盾として使う目的で、パレスチナ人2人を拘束していた。兵士は「われわれより先に建物に入るよう指示した」「わなが仕掛けてある場合はわれわれでなく、かれらが爆死する」と説明した。

この手順はイスラエル軍の中で広く採用され、「モスキート(蚊)方式」という名前もある。

横行の規模や範囲は不明だが、兵士ら6人の証言から、ガザ全域に広がっていたことがうかがえる。

イスラエル軍はCNNとのインタビューで、拘束したガザの民間人を作戦に使うことは厳重に禁止していると主張した。

民間人を軍事活動の盾にしたり、強制的に軍事作戦に参加させたりすることは、国際法で禁じられている。