武居由樹 (カメラ・堺 恒志)

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◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)統一戦12回戦 統一王者・井上尚弥―サム・グッドマン▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹―対戦者調整中(12月24日、東京・有明アリーナ)

 スーパーバンタム級の世界4団体統一王者・井上尚弥、WBO世界バンタム級王者・武居由樹(ともに大橋)のダブル世界戦が12月24日に東京・有明アリーナで行われることが24日、都内のホテルで発表された。

 井上はデビュー19連勝のIBF、WBO1位サム・グッドマン(オーストラリア)の挑戦を受ける。2度目の防衛を目指す武居の対戦相手は現在調整中。プロモーターの大橋秀行会長は「ここ数日で決定し、発表します」と明らかにした。

 V2戦開催が決まった武居は「まだ相手は交渉中ということですが、誰が来てもいいように気持ちを作っていきたい。今年は激闘、激戦続きだった。ここ最近は自分らしい試合ができていなかった。バチッと武居由樹らしく、倒して勝ちたい。KOで派手に勝ちたい」と意欲を示した。

 元K―1世界王者の武居は5月、東京ドームでWBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に判定勝ち。世界初挑戦で王座を奪取し、ボクシング転向9戦目で無敗のまま世界の頂点に立った。9月には元WBC世界フライ級王者・比嘉大吾(志成)の挑戦を判定で退け、初防衛に成功した。2度目の防衛戦に向けては、今月18日から鹿児島で強化合宿で徹底的な走り込みを行ってきた。

 今年はこれで3試合目。「来年に向けてきっと大きな試合があると思うのでベルトを守りたい」と武居。対戦を希望するWBOアジアパシフィック同級王者・那須川天心(帝拳)については「自分自身はいつでも(試合を)やりたい」と改めて意欲。「何かの記事で、彼がもう少し待っていてと言っていたんですけど、自分は、早くやろうぜという感じ」と早期対戦を希望した。

 キックボクシングで42戦無敗だった那須川のボクシング転向が武居のボクシング転向の「一つのモチベーションだった」と言い、「ファンの声も大きくなっているし、戦いたい」という思いは膨らんでいるが、一方で統一戦にも興味を示す。ジムの先輩、井上拓真が堤聖也(角海老宝石)に判定負けしてWBA世界バンタム級王座のベルトが移動するなど、4団体全ての王者が日本人という状況は変わらないものの、ベルトが一つ動いたことで武居の気持ちを刺激した。「いつまでも天心選手を待つより、ベルトを守らないと自分の価値は上がらない。天心選手を待つという気持ちと、統一戦をやりたいという気持ちは半々ですね。タイミング、です」と話していた。

 戦績は31歳の井上が28戦全勝(25KO)、26歳のグッドマンが19戦全勝(8KO)、28歳の武居が10戦全勝(8KO)。

 試合はLeminoで無料生配信される。