立憲民主党は「自民党に反対」してるだけで「民意を無視」している…橋下徹が明かす、野党が「全く選挙に勝てない」当たり前すぎる理由

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10月27日の総選挙で、日本人は自民党に「ある程度のお仕置き」をするだろうが、政権交代には至らないだろう。

なぜ、政治とカネであれほどの不信を生んだ自民党が、政権の座から転がり落ちることがないのか。

その理由を、もっともリアルに、もっともロジカルに、もっともドラスティックに解説するのが、維新の創始者・橋下徹氏だ。

選挙が近づくいま、橋下氏の『政権変容論』(講談社刊)を野党と国民が理解して受け入れたら、この国は確実に「良い方向」に変容するだろう。

『政権変容論』連載第46回

※この記事は選挙公示前(2024年7月19日)に発売された本からの転載です。

『橋下徹「維新は腐敗してしまった」…「業界団体の献金」によって「何十億円」も貯め込んでいる姿勢に憤慨』より続く

政策については「是々非々」で良い

-まずは野党が襟を正せ、という指摘はもっともです。では、政策面で野党のできることはあるのでしょうか。

橋下:もちろん「政策が自民党とすべて一緒」では、野党としての存在意義はありませんが、すべて反対というのもおかしい。「是々非々」の姿勢が大切だと思います。

立憲民主党や共産党は、「すべて反対しているわけではない!」「賛成している割合のほうが高い!」といつも言うのですが、法案の数で比べても意味がありません。

国政における法案の数は膨大です。政治的考えに影響されない手続き的な法案もたくさんあるので、当然それらについては野党でも賛成することになるでしょう。

国民が野党の動向を注視しているのは、政治的考えが賛否に影響する重要法案についてです。このような法案になると、立憲民主党や共産党は必ずと言っていいほど反対に回ります。

野党は「本気で国民のことを考える」べき

橋下:ここで野党がよく考えなければならないのは、自分たちが「絶対によくない」と思っている法案を自民党が出してきたとして、その自民党の支持率は、野党の支持率よりも圧倒的に高いという事実です。

つまり自民党の出してくる重要法案をすべて否定することは民意を無視することになる。

だから「是々非々」なんです。

「是々非々」と言うと、なぜか世間では日和見主義と同じように目されがちです。でも、「良いものは良いものとして賛成する」「悪いものは徹底して反対する」ことが、政治には大切ではありませんか。

「自民党のすることはすべて反対!」では国民もうんざりしますよ。「自民が黒と言えば、自分たちは白。自民が右なら、自分たちは左!」という姿勢では、単にマジョリティに反対することが生きがいになっていると見られても仕方ない。

「自民だから」とか「野党だから」ではなく、「本気で国民のことを考えている」姿勢が見えなくては、有権者の信頼は得られません。

『立憲民主党は「幼稚園児よりひどい」…橋下徹が酷評する、「万年野党」議員たちの身勝手すぎる振る舞い』へ続く

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