ジャーニー東京公演初日、SNSで誹謗中傷受けたアーネル・ピネダが圧倒的表現力で存在感を証明
米ハードロックバンド「ジャーニー」が23日、東京・日本武道館で、「フリーダムツアー ジャパン 2024」東京公演初日を行った。来日公演は7年ぶり12回目。
同ツアーは結成50周年を記念したワールドツアーの一環で、19日大阪、21日横浜を経て23、24日の東京公演となる。
同バンドはニール・ショーン(ギター)が核となり75年にデビュー。スティーブ・ペリーをボーカルに迎えたアルバム「インフィニティ」がヒットし、このアルバムからバンドを象徴するアートワークに「スカラベ」を用いた。今ツアーでもステージ後方には「スカラベ」があしらわれた。
会場が暗転し、ブルーライトで照らされたニール・ショーンが登場。インスト曲披露後、「ONLY THE YOUNG」のイントロとともにアーネル・ピネダが姿を見せると、会場は大歓声に包まれた。曲の途中で2階席に向かい「タノシンデマスカ!」と呼びかた。
80年代黄金期を支えたスティーブ・ペリーさながらのメタリッククリアボイスを持つフィリピン人アーネル・ピネダ。07年にユーチューブ上の動画を見たニール・ショーンにスカウトされたアメリカンドリームは9月、ブラジル公演のパフォーマンスに誹謗(ひぼう)中傷を受け、SNSで自身の進退を問う異例の事態にまで発展した。結果的にバンドにとどまることとなった。この日、完璧なパフォーマンスを披露。終始笑顔を見せ、曲終わりにはジャンプを繰り返し、小柄ながらもパワフルかつ圧倒的表現力で観衆を魅了し、ジャーニーのフロントマンであることを証明した。
「LOVIN' TOUCHIN'」のコール&レスポンスが終わると「ありがとう」と日本語で会場に感謝。ジョナサン・ケイン(キーボード)が「FAITHFULLY」前に「OSAKA、来てくれてありがとう! 今夜ここに戻ってこれてうれしいです」と日本語で話したが、客席からは「東京、東京!」と声が上がった。
TBS系WBCのテーマ曲でおなじみの「SEPARATE WAYS」では「アイシテル、トキオ!」と日本語をはさみ、「DON'T STOP BELIEVIN'」では歌詞の一部をTOKIO CITYに変えるなどファンにサービス。最後は「ANY WAY YOU WANT IT」を披露。前が見えないほどの紙吹雪の中、「We love you」と英語で話したが、最後は日本語で「ありがとうございますトーキョー。じゃーね」で締めた。
この日、アンコールなしの約2時間ノンストップで全22曲を披露し、アメリカンハードロックバンド「ジャーニー」の存在を見せつけた。
◆来日メンバー ニール・ショーン(ギター)ジョナサン・ケイン(キーボード)ディーン・カストロノヴォ(ドラム)アーネル・ピネダ(ボーカル)※サポートメンバー=トッド・ジェンセン(ベース)、ジェイソン・ダーラトカ(キーボード)
◆21日公演セットリスト
<1>ONLY THE YOUNG
<2>BE GOOD TO YOURSELF
<3>STONE IN LOVE
<4>KEEP ON RUNNIN'
<5>ASK THE LONELY
<6>ESCAPE
<7>LET IT RAIN
<8>LIGHTS
<9>WHEN YOU LOVE A WOMAN
<10>CHAIN REACTION
<11>SEND HER MY LOVE
<12>WHO'S CRYING NOW
<13>LOVIN' TOUCHIN'
<14>OPEN ARMS
<15>FAITHFULLY
<16>LINE ON FIRE
<17>DEAD OR ALIVE
<18>SUZANNE
<19>WHEEL IN THE SKY
<20>SEPARATE WAYS
<21>DON'T STOP BELIEVIN'
<22>ANY WAY YOU WANT IT