キッチンのどこに置くか悩ましいゴミ箱。分別するゴミの種類が多いと、ゴミ箱の数も増えてしまいます。ハウスメーカーで家を建てたライターは、キッチン横のパントリーの可動棚の下に、ゴミ箱スペースを設けました。ゴミ箱の収まりもよく、ゴミが多い日も隠せる絶好の場所に。詳しくレポートします。

新しい家ではパントリーにゴミ箱スペースを設置

筆者の一家は、夫と中学生の長女と長男、小学生の次女の5人暮らし。コロナ禍になって、在宅スペースを確保するために、それまで住んでいた分譲マンションから、今の注文住宅に引っ越しました。

設計時に気にしていたポイントのひとつが、ゴミ箱スペースです。リビングやダイニングから見えにくく、キッチンからの動線がいい場所につくりたいと思いました。

当初考えたのは、カップボードの一部をゴミ箱スペースにする案。しかし、よく考えたら、燃えるゴミ、燃えないゴミ、ペットボトル…とゴミの種類の数だけゴミ箱を置くには、スペースがたりません。

そして最終的に設置したのがパントリー内です。これが結果的に大正解。そのおかげで住み始めてから、ゴミ箱を大きいサイズに買い替えることもでき、ゴミが多い日も隠しておくことができます。そんなわが家のゴミ箱スペースをご紹介しましょう。

モデルルームで見て実感。カップボード下では狭すぎる

写真はモデルルームで撮影したもの。ゴミ箱スペースの幅が60cmなので、20Lと45Lのゴミ箱を1つずつしか置けません。ちなみにそれぞれのサイズは、以下のとおりです。

・20Lタイプ:幅22×高さ38×奥行き36cm
・45Lタイプ:幅27×高さ48×奥行き42.5cm

わが家のカップボードは、高さ270×幅90cmのユニットを3つつなげたタイプにしました。ですから、カップボードの下をゴミ箱スペースにする場合、1つのユニットの下をゴミ箱置き場にすると、使いやすそうと思った45Lのゴミ箱が3つ入ります。

それなら、わが家のゴミ量TOP3の「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「ペットボトル」のゴミ箱を置けます。

しかし、そこで、燃えるゴミへの不安がでてきました。マンションでは、いつでもゴミを出せていましたが、それでも短期間でゴミ箱がいっぱいに。新しい家では、燃えるゴミの収集は週2回。3〜4日間ゴミを捨てられません。どう考えても、これではあふれてしまうことが、目に見えています。

そのほかにも牛乳パック、ビン、缶、段ボール…これらを置くスペースはありません。そのような理由から、カップボード下にゴミ箱を置くことはやめました。

パントリー内は可動棚にしてスペースを調整可能に

わが家のパントリーは約1畳。写真のようにキッチンのすぐ横にあります。カップボードと同じ側の壁一面を、可動式の収納棚にしました。そして、左下の3分の1をゴミ箱スペースに。

引っ越し当初は、45Lのゴミ箱を3つ置いていました。2つは燃えるゴミと燃えないゴミ、最後の1つは、ビン、缶、ペットボトルを分けて入れていました。

ですがペットボトルの量が多く、ゴミの日を待たずにあふれてしまうことがしばしば発生。そこで1つだけ、容量の多い分別可能なゴミ箱(写真の左側)に買い替えました。

「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」のゴミ箱は、におい防止のためにフタつきに。ペダルでフタがあく方式なので、手が汚れていても問題なし。また両開きなので上部のスペースがそれほどなくても捨てやすく、外からゴミ袋が見えない理想のゴミ箱です。

生ゴミは、スーパーで買い物したときに使った、キッチン用ポリ袋に入れてから捨てています。そのとき、におい対策として重曹を大さじ1程度、ふりかけています。重曹は子どもたちがまだ赤ちゃんのとき使用していて、オムツの消臭剤としての効果を実感していたからです。

消臭効果だけではなく、湿気も吸い取ってくれるので、生ゴミ対策にも向いていると感じています。

いちばん奥の引き出しタイプは、ペットボトル、牛乳パック、ビン、缶、乾電池用。引き出しに切れ込みがついているので、ゴミ袋をかける位置を変えることで、分別が可能です。

ビン、缶、乾電池は小さいゴミ袋で十分なので、写真のように1つの引き出しに分別しています。

ゴミ箱がいっぱいになっても手前に置ける

設計時の予想通り、45Lでは燃えるゴミはゴミの日を待たずに、いっぱいになってしまいます。とくに、週末をはさんだり、来客があったりするときは必ずフタが閉まらなくなります。

そんなときでもゴミ箱スペースの手前があいているので、ゴミ袋を取り出して口を閉じて置いておきます。ゴミ箱には新しいゴミ袋をセットすれば、いつも通り。においも気にときません。

使うゴミ袋も、45Lと小さめの2種類。引き出しタイプのゴミ箱置上に置いているので、ゴミ袋を取り替えるのも苦になりません。

パントリーなら段ボールも置きやすい

段ボールもパントリーに置いてあります。山崎実業のtowerシリーズの段ボールストッカーを使い、ゴミ箱とは反対側の壁に沿うように置いています。おかげで倒れてくることもなく、快適です。

捨てるときに使うビニールひももパントリーに置いてあるので、段ボールのゴミの日はパントリーの中で、段ボールをビニールひもで縛って、玄関に持っていくだけ。ラクチンです。

パントリーに置いていない唯一のゴミは新聞紙と雑誌

ゴミは基本的にパントリーに置いていますが、唯一置いていないのは新聞紙や雑誌。置くスペースはありますが、あえて玄関のクロークに置いています。

理由は「捨てるときに玄関まで持っていくのが重いから」。

面倒くさがりの筆者は、電池や新聞紙などのゴミは、ある程度量がたまってからまとめて捨てます(電池は小さく場所をとらず、捨てるときも軽いのでパントリーに)。

一方、新聞紙や雑誌は量がたまると重くなります。わが家はパントリーと玄関が離れているので、いっぱいになった新聞用ゴミ袋を運ぶだけでひと苦労。しかし、玄関に置いておけば、重い思いをするのは最低限ですみます。

ゴミ箱スペースをパントリーに設置にして本当によかったです。パントリーに置いているおかげで、LDKからも見えません。可動棚の下につくったことで、大きなゴミ箱に買い替えても棚の位置を変えるだけでOK。

ゴミ置き場として床も利用できるので、5人家族でゴミが多いわが家には、パントリーにつくって正解だったと思っています。

※ゴミの分別や捨て方は、お住まいの地域によって異なります。自治体のホームページなどを確認し、適切に行いましょう