米国時間10月14日、スペースXは米航空宇宙局(NASA)の木星衛星探査機「エウロパ・クリッパー(Europa Clipper)」の打ち上げを実施しました。

↑ファルコン・ヘビーに乗って打ち上げられるエウロパ・クリッパー(画像提供/スペースX)

 

その名が示すように、エウロパ・クリッパーは木星の第2衛星「エウロパ」の探査を予定しています。エウロパ・クリッパーは、この衛星が生命にとって居住可能な環境かどうかを調べることがミッション。エウロパは表面が氷に覆われた衛星ですが、その下には海が存在し、生命が存在する可能性が指摘されているのです。

 

エウロパ・クリッパーは、ケネディ宇宙センターからスペースXの「ファルコン・ヘビー(Falcon Heavy)」ロケットで打ち上げられました。ファルコン・ヘビーは、同社が運用する「ファルコン9」ロケットの第1段を3本束ねたような形をしており、現在運用されているロケットの中で最も強力な物でもあります。今回の打ち上げでは、ファルコン・ヘビーはエウロパ・クリッパーを予定軌道に投入。第1段の回収は実施されませんでした。

 

打ち上げられたエウロパ・クリッパーは、すでに太陽電池パネルの展開に成功。今後は2025年2月に火星、2026年12月に地球でのフライバイ(宇宙船の天体接近飛行)を実施し、加速して木星へ向かうことになります。はたして木星の衛星は生命が住める場所なのでしょうか? NASAの報告が楽しみです。

 

Source: Space.com