独自動車部品企業幹部「中国のイノベーションの速度に喜び感じる」
ベルリン国際鉄道輸送技術展示会で新華社の取材に応じるピーター・レイアー氏。（9月24日撮影、ベルリン＝新華社記者/袁亨瑞）
【新華社ベルリン10月16日】ドイツ自動車部品大手ZFフリードリヒスハーフェンのピーター・レイアー取締役はこのほど、新華社の取材に応じ、「中国市場がイノベーションの面で急速に発展していることに喜びを感じている」と語り、中国のイノベーションのスピードが同社の持続可能な発展とレベルアップに役立つとの見解を示した。
レイアー氏は、中国市場が発展を続ける中、同社は技術力と現地化戦略によって、中国の協力パートナーのイノベーションの速度に合わせることに成功したと明かした。同社の軌道事業が手掛ける技術・製品はドライブトレインからセキュリティーシステム、デジタルソリューションからシャシー部品に至るまで多岐にわたり、これらの軌道関連製品は1990年代に中国市場に進出し始めたと説明した。
同社は乗用車や商用車、路線バスなどの分野を皮切りに、1980年代から中国市場で事業を展開しており、2014年には中国の高速列車と地下鉄関連製品の供給市場にも進出した。同社は現地化戦略を着実に実施し、中国で研究開発と生産を行うとともに、現地の協力パートナーとも緊密に協力し、軌道と路線バス、電気自動車（EV）に関する技術と製品を提供している。
同社はグローバル企業として、30以上の国・地域に160カ所以上の生産拠点を構える。23年の年次報告書によると、中国市場の売上高は前年比5.2％増の81億ユーロ（1ユーロ＝約163円）と過去最高を更新し、中国を中心とするアジア太平洋地域事業がグローバル事業全体の4分の1を占める。
レイアー氏は中国経済の持続的な発展に伴い、中国市場でより多くの事業開拓の機会を目にするようになったとし、「研究開発分野や新技術の現地化生産など、引き続き中国で投資を拡大していく」と述べた。
世界の交通分野では、自動運転が重要な研究開発の方向性であり、中国の顧客との協力の重点でもあると指摘した。中国は交通分野の電動化と持続可能な発展で大きな成果を収め、世界の技術リーダーへとまい進する中国企業が増え続けているとの認識を示した。
同社は向こう数年以内に、軌道交通や路線バス関連技術、商用車などの分野で中国企業とともに予想を上回る成長を実現するとの見通しも示した。
