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 JRAは9日、藤田菜七子(27)が調整ルーム居室内に、禁じられている通信機器を持ち込み、外部の人間と連絡を取っていた形跡があったという、10日発売の週刊文春報道を受け、報道陣に対応した。美浦トレセン公正室の赤井誠室長は「記事の内容は把握している。これから本人に事情聴取を行う予定。まだ連絡が取れていない状態で、今週末の騎乗については現時点では申し上げることはできない」と説明。今後、本人への聞き取りが行われ、騎手として重大な非行行為があったかを確認されることとなる。

 なお、この説明は7日に発表された永野猛蔵(22)、小林勝太(21)の同様の違反行為における説明会の中で行われた。永野は競馬場内の調整ルームで話し声が数回聞こえたため、不審に思った職員が6日の12R後に本人立ち会いのもとで調査。入室時に提出したスマホとは別にもう一台を隠し持っていたことが判明し、5日から6日にかけて通信していた履歴があった。なお、小林勝は永野に対する調査の中で、9月27日に美浦トレセンの調整ルーム居室内にスマホを持ち込み、永野と連絡を取り合っていたことが発覚した。2人は騎手として重大な非行があったものと認められ、日本中央競馬会競馬施行規程第148条第2項により裁定委員会に送付し、同条第4項により、8日から裁定委員会の議定があるまで騎乗停止となっている。

 昨年は若手騎手6人、今年に入っても同様の違反で水沼元輝が処分を受けており、通信機器持ち込み違反の連鎖は止まらない。赤井室長は「(さらなる違反者発覚については)調査中で、可能性はゼロではない。さらに踏み込んで再発防止に努めたい」と話した。