(左から)鈴鹿央士、松本穂香

写真拡大

 フジテレビ月9ドラマ『嘘解きレトリック』の記者発表会見が10月7日に都内で開かれ、W主演を務める鈴鹿央士と松本穂香が登壇した。

参考:鈴鹿央士は“よく見る存在”であり続ける 『silent』『嘘解きレトリック』などにみる飛躍ぶり

 本作は、『ガリレオ』シリーズ(2007年~2022年)の演出・西谷弘とプロデューサーの鈴木吉弘のタッグで贈る“レトロモダン路地裏探偵活劇”。原作は、『別冊花とゆめ』(白泉社)にて2012年から2018年まで連載されており、累計発行部数100万部を突破している都戸利津による同名コミック。

 会見はドラマの舞台となっている九十九夜町の目抜き通りのセットが組まれた、フジテレビ湾岸スタジオ近くにある山九倉庫で行われた。昭和初期のレトロな雰囲気に合わせて、鈴鹿と松本は人力車に乗って登場し、互いに照れ笑いを見せていた。

 鈴鹿が演じるのは、鋭い観察眼を持つ貧乏探偵・祝左右馬。「人のことをよく見ていて、問い詰める見方ではなく、その人がなぜ嘘をついているのかとか、その人はどう考えてこういう行動をしたんだろうという、その人の奥までを考えられる優しさを持った人だと思っていて。飄々とした中でそうやって人のことをよく見ていて、優しさがある、原作と同じく愛されるキャラクターでありたいなと思って演じています」と鈴鹿は左右馬を演じる上での思いを語る。

 衣装は生地から作ったというこだわりのスーツ。採寸の際に、もう少し体を厚くすればカッコよく着られるとアドバイスを受けた鈴鹿は、それからジムに行ってトレーニングをしているらしく、胸板、腕、肩、背中、上半身といった身体全体をパンプアップ。その話題に松本が「背中も鬼になってる」「『刃牙』みたいに」と『刃牙』シリーズに登場する範馬勇次郎の背中に例え、鈴鹿もそれに劇中にもしかしたら“鬼”が登場するかもしれないと否定はしなかった。

 松本が演じるのは、左右馬の探偵助手で人の嘘を聞き分ける能力を持つ女性・浦部鹿乃子。松本は「嘘が聞き分けられてしまう能力によって、つらい思いをしてきた鹿乃子の生い立ちが描かれる中で、(左右馬)先生と出会うことによって、本来の彼女の明るさだったりが見えてくる」のが1話だと説明。その上で、「人一倍いろんなことを考えて乗り越えて生きてきた強さを持っていて。お互いに真っ直ぐな部分は先生と似ている」と鹿乃子のキャラクターを話した。鹿乃子の衣装のトレードマークはメガネ。鼻あてがなく、つるの部分もこだわりだと松本は実際にマスコミ陣に見せていた。

 お互いの印象を聞かれ、松本は鈴鹿について、「不思議な方で、掘れば掘るほど面白い方だなと思います。一緒に演じていても安心感がありますし、鈴鹿さんの真っ直ぐな人柄が先生とリンクしていて、私がふざけたことをしていても一緒にノってくれる」と原作と繋がる関係性を感じるとコメント。一方の鈴鹿は松本の演技が毎回想像を超えてくることで自身も鼓舞されると述べていた。

 会見途中には、新宿マルイ本館のイベントブースでファンから募集された「あなたの「思わずついてしまったウソ」を聞かせてください!」のメッセージボードが公開。さらに原作者である都戸利津が描いたポスタービジュアルのイラストが初公開になった。都は「鈴鹿さん、松本さんの演じる力には全幅の信頼と期待を寄せています。放送を楽しみにしています」とコメントを寄せ、それに松本は「原作を読ませていただいて、今頑張れているところがありますし、イラストも、嬉しいお言葉もいただけるなんて本当に感激しております。先生、ありがとうございます。頑張ります」と笑みを浮かべる。

 鈴鹿も「原作の世界や人の温かさ、左右馬や鹿乃子の言葉、いろんなものが魅力的で。スタッフ、キャスト一同、 原作と大切に向き合って撮影をしているので、今、自分がその世界とリンクした感じもしますし、この左右馬というキャラクターを演じられて幸せだと思います」と感謝を示していた。(文=渡辺彰浩)