苦しいチームの中で奮闘している菅原。(C)Getty Images

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 菅原由勢は奮闘している。だが、チームの船出は厳しいものとなった。

 プレミアリーグに復帰したサウサンプトンは、開幕から5試合を消化し、まだ白星をあげることができていない。1分け4敗の1ポイントと、エバートン、ウォルバーハンプトンと並んで降格圏に沈んでいる。2得点はリーグ最少の数字だ。

 そのうちの1得点、チームにとって今季初となるゴールを決めたのは、新加入の菅原だ。日本代表DFは開幕戦でハーフタイム、第2節で後半途中に交代となったが、第3節ブレントフォードで見事なデビューゴールをマーク。ここから3試合連続でフル出場している。
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 ただ、菅原の得点はチームを好転させるに至らなかった。第4節マンチェスター・ユナイテッド戦では0−3と完敗。続くイプスウィッチ戦は終了間際に失点し、逃げ切りに失敗した。

 当然、風当たりは厳しい。『FootballFanCast』が9月25日の記事で批判の標的にしたのは、ユナイテッド戦で退場となった主将ジャック・スティーブンスだ。
 
 同メディアは、今季のスティーブンスの出来が不十分だと指摘。出場停止だったイプスウィッチ戦で代役が奮闘したとし、さらに年俸の観点からも、キャプテンに不満が残ると伝えた。

 FootballFanCastは「高額年俸も助けにならない。『Capology』によると、スティーブンスは、夏に重要な補強として加わったユキナリ・スガワラ、ベン・ブレアトン・ディアスのコンビよりも稼いでいる」と報じている。

「スガワラはここまでサウサンプトンにスムーズにフィットしている。ブレントフォード戦での一発は、チームの1部での初得点だった。だがそれでも、スティーブンスと比べると稼ぎは少ない。『Capology』によれば、スティーブンスは週給4万5000ポンド(約900万円)、日本の逸材は4万ポンド(約800万円)で、ディアスは3万5000ポンド(約700万円)ともっと少ない」

 プロである以上、稼ぎに応じた評価もされるのは避けられない。その意味では、菅原はキャプテンより“コスパ”が良いとみられたようだ。

 ただ、菅原もチームメイトが活躍し、サウサンプトンが勝利を収め、プレミアリーグ残留を決められるように願っているだろう。今後の奮起が期待される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部