3歳の息子の必死の寝かしつけ。「やっと寝た」と熟睡中の母親を襲った真夜中の珍事

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X(旧Twitter)で子育ての思わずクスっとしてしまう出来事を日々ポストし、話題を集めている「ひみつのうつ子ちゃん」(@utuko_chan)。「いいね」1万超えも多数! 人気の秘密は、「あるあるの共感力」です。そんな話題のポストでは書ききれなかったエピソードをうつ子ちゃん自身が執筆。

うつ子ちゃんの3歳の息子さんは、今「戦いごっこ」に夢中です。うつ子ちゃんを相手に、細かい指示出しで本気の戦いを仕掛けてくることも。仕事や家事もあるうつ子ちゃんは、戦いごっこにどこまで向き合うべきか頭を悩ますことも。そんなうつ子ちゃんと息子さんとの「戦いごっこ」にある出来事が勃発。Xでなんと14万もの「いいね」や100件近いコメントがついた爆笑エピソードです。

「子育てで大変と思うとき」はどんなときですか?

突然ですが、「子育てって大変だなぁ」と思う瞬間って、どんなときですか?

「毎朝の登園渋り」「オムツ替えイヤイヤ」「ご飯たべたくない!お菓子食べたい!」「お風呂イヤイヤ!」……。あげ続けたらそれだけで、今回の原稿が終わってしまいそうなほど、たくさんありますよね。

私も日々大変なことばかりですが、中でも一番しんどいと感じるのは、「自分が今やりたいことよりも、子どものことを優先せねばならないことが多い」ときです。もちろん、それが子育てですし、親というものは一時的にそうなることは仕方ないこともわかっています。が……!! 友人が家に遊びにくるからトイレの掃除を猛烈にしたいんだけど、「ママ仮面ライダーのお面作ってほしい〜!」と泣かれトイレ掃除がまったく進まなかったり、夕食の準備をしなきゃだけど「ママ遊ぼう! ママみて! ねぇママ!」と息子からの熱望ラブコールが止まなかったり……。

子どもって「ちょっと待ってて」がなかなか難しいんですよね。我が家も「少しだけ待ってて」をしっかり教えたいと思ってはいるのですが、3歳の息子は「今すぐやって〜!」コールが爆裂しがちです。「今すぐはできないの、少しだけ待ってね」と説得する時間やギャン泣きリスクを考えてしまうと、息子の無理なリクエストに応えたほうが被害が少ないかもと思ってしまうことも多々あって……。みなさんは果たしてどうしているのだろうか、と真剣に知りたいうつ子でした。

また、「遊ぼう!」「遊んで!」のリクエストは夫がいてくれれば解決、となればいいのですが、実際にはそうとも限りません。「パパはイヤ!ママがいいの!」と息子に言われ、夫は「どうしてパパじゃダメなの……」、私は「パパでもいいじゃない〜!」と夫婦それぞれ別の意味で肩を落とします。

だったら夫にトイレ掃除や食事の準備を託して、私が息子の相手を、と思っても、「あぁ…ここをもうちょっとキレイにしてほしかった…」「ちがう! 先にコレをしてほしいんだけど!」と、せっかく作業した夫に自分が想定する家事とは違う、と思ってしまうことも。それが夫のやり方だということも理解しているし、それを伝えたとしても夫から「もう!うるさいなぁ!」と言われてしまうので、まぁいっか、と結局自分であれこれやってしまうことが増えてしまいます。結局自分で自分の首を絞めていると自己反省する日々です。

今回は、そんな自分で自分の首を絞めてしまったという自己反省の思わぬ子育てエピソードについてお伝えしたいと思います。

何気なく言った約束も覚えている息子

子育てをしていると、子どもの記憶力に驚かされることがあります。どうしても保育園に行きたがらない息子と「保育園から帰ってきたら、一緒に新しい仮面ライダーのビデオ観ようね」と約束すると、お迎え時に私の顔を見るなり「ねぇママ、新しい仮面ライダーのビデオ観るんだよね? 早くおうち帰ろう〜!」と言いだします。お友だちや先生と、楽しい時間を過ごす中で、新しい仮面ライダーのビデオのことなんてきっと忘れているだろうと思っていたのですが、そこはしっかり覚えているんですよね。

そんなこともあり、「出来ない約束はしない」を、子育てでは気をつけるようにしています。子どもをなだめるために、うっかり、その場しのぎで「〇〇したら〇〇しようね」なんて構文を使いたくなってしまうこともあるのですが、口に出す前に「本当にその約束は果たせるのか?」と自問自答するようになりました。だって、うちの息子、どんなに時間が経とうとも、ずっと覚えているのですもの……(笑)。この記憶力、将来、面倒くさい彼氏、夫と言われてしまうかも、とちょっと心配になったりもします。

ある夜、22時頃になってもなかなか寝ようとしない息子になんとか寝てもらおうと、絵本を読んだりトントンしたり、あらゆる手を使って寝かしつけをしていました。やっと大きなあくびが出てきた頃に、何を思ったか息子「ねぇママ、戦いごっこしよ?」と……。「え!? 何?? 今から? 寝ようとしているのに!?」と私にとってはメガトン級の超爆弾発言です。ここで「ダメよ」とか「もう寝る時間だから」とか言おうものなら、せっかくあくびが出てきていたのに、泣いてバッチリ目が覚めて、また1から寝かしつけルーティーンを繰り返さねばならない……。そんなの絶対無理……! 私は眠たい頭で懸命に考えました。

ならばと「うん、戦いごっこしようね。でも今は夜だから、ちょっと寝てから戦いごっこしよう」と提案。すると息子は「絶対やで。じゃぁおやすみ」と言って素直に眠りについてくれました。スヤスヤ眠る息子を横目に「さすがに眠ってしまえば忘れるだろうな、良かった、良かった」なんて軽く考えながら、私も朝までこれでゆっくり眠れると、そのまま眠りにつきました。

「戦いごっこ」のためなら命がけな息子……

誰もが子どものときに経験がある「戦いごっこ」ですが、親にとっては体力勝負、歳を重ねるごとにキツいと感じる遊びでもあります。しかも、ちょっと気を抜いたり、手を抜いて相手をすると、すぐに息子にバレてしまいます。「ママ、ちゃんとやって!」「ママ、本気でやってよ!」なんてダメ出しが烈火のごとく飛んできます。

あなたは蜷川幸雄!? と思うような名舞台監督さながらのゲキが飛びます。悪役の私の登場の仕方が息子の想定と異なったりすると「ちがう!こっちから来るの! 〇〇って言いながら!」と詳細な指示もバンバン飛んできます。我が家の監督、超厳しいんです(笑)。そんな大仕事、寝る前になんて絶対ムリ!という感じなので、このときに息子がすんなり寝てくれて、私は心底安堵したのです。

どれぐらい寝たでしょうか……。深い眠りについていると「ママ…、ママ…」耳元でかすかに呼ぶ息子の声が聴こえます。ゆっくりと目を開けるとまだ外は真っ暗。まだ朝じゃなかった、夢か……と、寝ぼけ眼で再び目を閉じようとした瞬間、「ねぇ、ママ? 戦いごっこしよう?」と暗闇で瞳をキラッキラ輝かせた息子が私の顔を覗き込んできたのです。

オーマイガー! 神様、仏様、私はまだまだ寝たいのです。こんな時間に舞台監督にアレコレ言われながら戦いたくありません。お願いです、もう一度、この世界一愛おしい我が子を、眠らせてくれませんか……。そんな私の必死の願いが、八百万神に届くわけもなく、夜明け前の暗闇で、戦いのゴングが鳴ったのです。

このエピソードをX(旧Twitter)で投稿したところ、14万件以上の「いいね」、100件以上のコメントを頂きました。「戦いごっこ」好きのお子様をもつママさんパパさんたちからの歓喜(悲鳴)の声がたくさん寄せられました(笑)。

◇『戦いごっこ、なつかしいです…。なんでお子たちはみんな元気いっぱいでしかもシツコイのだろうか(笑)。いや、元気一杯はうれしいんだけどね〜』

◇『なんですかね…戦いごっこって…。うちの3歳児も言うんですよ。「ねぇママ??戦お?(純粋無垢な目)」って。私は戦えないので早々にやられたフリして、うずくまってちょっと寝ます(笑)。バレて怒られてまたやらされます(笑)。パパはうまく相手してるので延々とやらされてます!』

早々にやられたフリ…!私もよくします。しますが「そんなはやく倒れるわけないやん!」とツッコミが入ります(笑)。

◇『小さい頃、父とプリキュアごっこをした思い出が蘇って何だか涙腺熱くなりました。お母さんの愛情や一緒に過ごした思い出はずっと息子さんの中で輝き続けると思います』

戦います。これからは何があっても戦います。息子の中でずっと輝いてくれるのなら…!(涙)

子育てには「コスパ」も「タイパ」もない

私も幼いころ、父にたくさんワガママを言って困らせてきました。母に言うといつも怒られていたので、母にはあまりワガママを言った記憶はないのですが、それでも母には「あなたは本当にいつもうるさくて、本当に、本当に大変だった」と今でも言われます(笑)。父よ、母よ、心の底からありがとう。

でも、確かに幼い頃のそういった親の対応ってずっと心に残っているなと、Xでのみなさんのコメントを見て私も思い出しました。子育ては、思い通りにいかないのが当たり前ですよね。今の時代は、コスパ(コストパフォーマンス)とかタイパ(タイムパフォーマンス)が重視され、“いかに効率よく”みたいなことが追及されがちですが、子育てはそれとは真逆の世界ですよね。眠いけど戦いごっこしたり、トイレ掃除したいけどお面作ったり、コスパやタイパを狙っては子育てなんてできないと思うのです。

でも、びっくりするほど時間がかかることも、決して無駄ではなく、その時間も息子にとって一生の想い出になったり、心の支えになったりするかも。そんな風に考えると、息子とのこういった時間も大切にしていきたいなぁ、と思えるようになりました。……とか悟ったようなことを言っていますが、実際にはイライラしちゃうときもあるんですけどね。何はともあれ、子どもとごっこで戦う方も、社会と戦う方もみんな頑張っている。毎日お疲れ様です、私たち! ワッショイ!!

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