引退の元大関貴景勝「最後は王鵬でよかった」 今後は「今の時代には不向きかもしれませんが根性と気合を持った力士を育ててみたい」

　２０日に現役引退と年寄「湊川」襲名を発表した元大関の関脇貴景勝（２８）＝本名佐藤貴信、常盤山＝が２１日、両国国技館で引退会見を開いた。２日目に、かつて付け人を務めていた王鵬に寄り切りで敗れた。結果的にこれが最後の相撲となったが「そうですね。最後は王鵬でよかったと思います」。３日目に休場してから引退を決断するまで頭に浮かんでいたことを問われると「もう気づいたら相撲だけの日々だったので、もうやりきったという気持ちはあった。少し今まで自分が歩んできた道のりを振り返ってました」と話した。

　今後は若手の指導にあたる。自身は押し相撲を磨いてきたが「相撲のスタイルというのは個人で向き不向きありますから、それは特にこだわりはない」とし、むしろ「やっぱり武士道精神を持った、僕が昭和の先輩から教えていただいた、今の時代には少し不向きかもしれませんが根性と気合を持った、そんな力士を育ててみたいです」と話した。