【菜花 明芽】夫を騙し「不倫相手との子ども」を出産…27歳「托卵妻」が「産まれた子ども」を見て、青ざめたワケ

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SNSを中心に「夫以外の男性との間にできた子どもを、夫の子どもだと信じこませて育てさせる」という「托卵妻」の存在が話題となっている。果たして彼女たちはどのような道のりを経て、「托卵」に至るのだろうか。

結婚したばかりの志穂さん(仮名・27歳)。すぐに子どもを授かりたかったものの、夫(竜也さん・仮名・30歳)が「しばらく二人きりがいい」と言うので、特に妊活はしていなかった。そんなある日、実家の部屋を掃除していると昔使っていた携帯電話を発見して。電源を入れると高校時代に付き合っていた元カレ(隼さん・仮名・27歳)の電話番号が表示された。彼と連絡を取り合うようになり、再会を果たした二人は気持ちがたかぶってそのまま不倫関係に。やがて志穂さんは隼さんの子を妊娠するも、我が子として出産し夫と育てることを心に決める。

記事前編は【元彼との不倫で予期せぬ妊娠…27歳女性が「夫の子ども」として産むことを決意した「衝撃的な理由」】から。

夫を騙すことに罪悪感はなかった

「夫を騙すことに不思議と罪悪感を抱くことはありませんでした。それどころか『私の子なのだから、夫婦で育てるのは当然のこと』と身勝手な考え方をしていたのです。ただ不倫がバレたらすべて台無しになるので、彼に妊娠の事実は告げず別れることに。でも、決して隼さんを嫌いになったわけではなくて……。『子育てをしているうちは、彼がずっと心の中にいる』という気持ちを持ち続けようと思っていました」

さよならを告げると隼さんは寂しそうな顔をしたものの、すんなり別れを受け入れてくれたのだとか。志穂さんが既婚者だということもあり、彼はいつかこんな日が来るだろうと覚悟していたようだ。

夫はとても喜んでくれた

「私が素知らぬ顔で妊娠を報告すると夫はとても喜んでくれました。しばらく二人きりで過ごしたいと話していたけれど、早く子どもを授かったならそれはそれでいいと笑顔を見せてくれて。その後、産婦人科を受診すると、やはりお腹には赤ちゃんがいたのです。子どもに関して乗り気でなかったのに、夫は毎回病院に付き添ってくれるようになりました」

その後、竜也さんはまるで別人のように子どもの洋服を用意したり、おむつを替える練習をしたりし始めたという。そんな姿を見て、志穂さんは「夫の子ではないけれど、こんなに喜んでくれているのなら何の問題もない」と考えていたそう。

「予定日を少し過ぎた頃、私は無事に娘(咲さん・仮名・0歳)を出産しました。顔を見るなり夫は『この子は目元が俺に似ている』と満面の笑みを浮かべて。内心『あなたの子じゃないんだから、似ているわけがないじゃない』と思ったものの、涼しい顔で家族と幸せな時間を過ごしていました」

本来ならあり得ない血液型に

最近は産まれてすぐ血液型検査を行わない病院も増えているが、志穂さんが出産した病院では、早々に子どもの血液検査を行ってくれたという。その結果、娘の咲さんの血液型はB型だと判明。しかし、夫婦共々A型なので、必然的に子どもはA型かO型になるはず。なんと元不倫相手の隼さんがB型だったので娘もB型になってしまったのだ。

「本来ならあり得ない結果に、私は血の気が引く思いでした。もし、娘が大けがをしたりして輸血が必要になり医師に血液型を聞かれることがあったら、父親が違う事実が夫にバレてしまうかもしれない。思い悩んだ末に、そうしたリスクを抱えながらも、これからもこの事実を隠し通し続けようと決意しました」

義理の両親との同居がスタート

志穂さんはこの出来事を境に「元不倫相手の子を自分勝手に生んでしまった」と罪の意識を感じるようになった。さらに退院してから、新居へ移って義理の両親との同居がスタート。

「子どもが生まれたら同居しようと二世帯住宅を建てていました。一階に夫の両親が住み、二階に私たち家族が住む形です。私が初めての子育てに不安を抱いていると、義母(美和子さん・仮名・58歳)が手助けしてくれるというので、ひとつ屋根の下で暮らすことに。義母は毎日やって来ては『咲ちゃんは息子に似ていてかわいいわね』と娘をあやしてくれるのですが……。『実の孫ではない』と知っているのは私だけなので、義母の姿を見るたびに良心がとがめます」

今回の志穂さんのように、周りに不倫がバレることもなく、我が子として扱われるケースもあるようだ。だからといって、一人だけ元不倫相手の子だという事実を知りながら罪悪感を抱えて生きていくのは相当フラストレーションが溜まるに違いない。自ら過ちを犯したのだから、すべてを受け入れるしかないだろう。

夫を騙し「不倫相手との子ども」を出産…27歳「托卵妻」が「産まれた子ども」を見て、青ざめたワケ