スタバで患者を号泣させて…怪しい「野良カウンセラー」が乱立する現状を被害者が告発
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科学的エビデンスにもとづいたトラウマ治療の啓蒙は重要だが、そのすぐ脇には、「新宗教」「カウンセリングおばさん/おじさん」「スピリチュアル」といった悪徳ビジネスが待ち構えている。いかにこれらの“野良カウンセラー”を忌避するかも、今や患者にとって必須のスキルとなりつつあるのだ。
◆5000円支払い小一時間説教を受ける
「新興宗教とか、スピリチュアルはさすがにやばいだろうってはた目にもわかります。でも『カウンセリング』を標ぼうされるとわからなかったんですよね。後で知ったんですけど、『カウンセラー』『セラピスト』は名称独占じゃないからやりたい放題らしいですね。すっかり騙されましたよ。まあ私が無知だったと言えばそれまでなんですけど……」
そう語るサチさんは「『公認心理師』と『臨床心理士』の資格を両方持っている人じゃないと絶対ダメ」と何度も念押しした上で、民間の野良カウンセラーに「騙された」という経験を語り始めた。
「『なんとか心理カウンセラー』にかかっちゃったことがあるんです。カフェの2階みたいなところに通されて、なにかの『裏紙』に個人情報を全部書くよう強制されました。過去の傷つき体験を話したところ、『あなたの自信のなさが全然ダメ』『自分で不幸を呼び寄せている』と説教を小一時間受けました。全く納得できない内容だったんですけど、料金の5000円はなんの躊躇もなくしっかり取られました」
◆スタバで患者を号泣させた様子をSNSに投稿
「ちょっと前にネットで見たんですけど、スターバックスで『カウンセリング』して患者を号泣させて、その一部始終をSNSに誇らしげにアップする『カウンセラー』もいたみたいですね。今は投稿を削除してるみたいですけど……本当、気をつけなきゃダメですね」
そんなサチさんが「公認心理師と臨床心理士のダブルライセンス」に強くこだわるのは、「どちらかを所持しているだけでは安心できなくて、両方持ってることで最低限のスタートラインに立てるから」だという。
「私も『臨床心理士』だけ持ってるカウンセラーにかかったことがあるんです。通院先のカウンセリングルームだったんですけど、主治医は信頼できるし、まあ大丈夫だろう、と甘く見積もっちゃったんですよね」
◆カウンセリングで毎回「結婚」を勧められ…
そのカウンセラーは「ユング心理学が専門」と語ったとのことだ。
「インテーク面接(初回のカウンセリング)で私にトラウマがあることはおおかた話したつもりだったんですよ。そしたらそのカウンセラーは『私は宮崎さんほど大変な経験はしてないからわからない』って……。仕事のやる気はあったみたいですけど、毎回のカウンセリングでトラウマ体験を執拗に根掘り葉掘り聞かれたので、しんどくなってしまったんですよね。私が苦しくなってカウンセリングを止めることを相談しても、次の予約を強制的に入れられまして……。止めるのに苦労しましたね。
『書く』と言ってた引継書も結局書いてくれませんでしたし。私の傷ついた体験は先生が自分の『肥やし』にするためにあるのかって、ほんと悲しくなりましたね。他にも、同じく臨床心理士の先生ですけど、カウンセリングで毎回私に『結婚』をすすめてくる人もいましたね」