大谷翔平(左)と水原一平氏【写真:ロイター】

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メディアが識者の意見を紹介

 米大リーグ・ドジャース大谷翔平投手の通訳を務めていた水原一平氏の違法賭博問題に関して、カリフォルニア州地元放送局「NBCロサンゼルス」が「気づかれることなく何百万ドルもの送金がなされる可能性はある」と主張する識者の意見を紹介した。水原氏は大谷の口座から複数回に渡り、合計450万ドル(約6億8000万円)ほどを送金したとされているが、「カリフォルニアのような場所では起こりえます」と大谷に気づかれずに行うことができた可能性が説明されている。

「『ショウヘイは知っていた?』 口座から何百万ドルもなくなっていてもオオタニが気付かないかもしれない理由」との見出しが打たれた記事の中で、ネバダ大の専任講師デビッド・ビンテュレラ氏が送金について語った内容が伝えられている。

 記事によると、デビッド・ビンテュレラ氏はスポーツベッティングの教育課程を同大で開発し、指導しているとされている。大谷に気づかれず、水原氏が送金した可能性について「カリフォルニアのような場所では起こりえます。なぜなら、カリフォルニアはスポーツベッティングの観点からすれば、規制されていないからです。それ(スポーツベッティング)が合法ではありませんから」と推察している。

 カリフォルニアにおいて「政府機関省庁としては、2人の個人が何らかの形で両者間で合意してお金のやり取りをしているだけです」と説明しているビンテュレラ氏。10年総額7億ドル(約1014億円=当時)でドジャースと契約したとされ、スポンサー収入なども凄まじいとみられている大谷のケースに当てはめれば、「あれだけのお金を稼いでいる人からすれば、あの額の送金は珍しいことではありません」とも指摘した。

 記事にはニューヨークで横領、収賄などを担当するFBIの特別捜査官でもあったピーター・グループ氏も登場。自身の会社グループ・セキュリティ&コンサルティングを経営する同氏は、電子送金を実行する権限を水原氏が持っていたのかについて疑問を抱いている様子だ。

銀行が“顧客を知る”積極的な責任を持つために一定の設定値が定められているはずです」とグループ氏。「お金が違法な行為によるものではなく、またテロリズムなどに使われていないか確認したいものです」と語っている。

(THE ANSWER編集部)