芸能人格付けチェック』MCを務めるダウンタウン・浜田雅功

 3月26日に放送された『芸能人格付けチェックBASIC〜春の3時間スペシャル〜』(ABCテレビ・テレビ朝日系)の企画内容の一部について、SNS上で批判的な意見が集まっている。

 同番組は、ダウンタウンの浜田雅功を司会に、「一流芸能人」と呼ばれる人たちが“正解できて当たり前”の「基本的なこと」、「当たり前のこと」がわかっているかをチェックするもの。

 この日の放送では、プロとアマチュアの演奏を聴き分ける「ロックバンド」チェックが出題された。正解のバンドは結成30周年を迎える「SOPHIA」で、不正解は、この日のために楽器自慢のキッズを集めて結成された小学生ガールズバンド。どちらのバンドも、ボーカルはSOPHIAの松岡充が担当していた。

 松岡は「これは本当に、もし間違えたらちょっとヤバいと思います。30年やってますんで」としたうえで、「(小学生たちも)上手ですよ。上手ですけど、やっぱり“縦と横”のリズムと、グルーヴっていうものが、やっぱり(違う)」と出演者たちをあおった。

 このチェックに挑戦した、なにわ男子の道枝駿佑は「さすがに深さとか、力強さも変わってくると思うので(わかる自信がある)」とコメント。長尾謙杜も「ライブ前に、テンションを上げるためにロックを聴くので、テンションが上がるほうを選びたいなと思います」と意気込みながらも、選んだのは小学生ガールズバンドだった。結果、7チーム中4チームが、小学生ガールズバンドを選んで「不正解」となった。

 そうしたなか、ロックバンド「RIZE」などで活躍するベーシストのKenKenが、3月27日にXを更新。《小学生は一流ではないって言いたいのかな? 演奏がイケてるなら、年齢なんて関係ないのに。こういうのはとても残念だな》《上でも下でも、年齢で人の事を判断するのはとても損だよ》と投稿し、番組の企画内容に苦言を呈した。

 KenKenの投稿に対して、SNS上では賛同の声が多数寄せられている。

《20年ドラムしてるバンドマンです。僕普通に間違えましたけど。いや、いや。普通にどっちも一流。でしょ》

《これはかなり無理のある企画でしたね ソフィアの演奏はバンドのものだし 小学生の演奏はきちんと基本に習った演奏だし これをどちらが素晴らしいと評価するのはナンセンスだし あまりに音楽を舐めてる》

《音楽は聴く側の感性が関わってくるので一流も二流もないと思います この番組あんまり好きじゃないです》

 GACKTの連勝記録や、浜田の手料理を出演者が一流レストランのものと間違えて商品化されるなど、人気の『芸能人格付けチェック』だが、音楽をテーマにした企画は、たびたび批判の対象になっている。

「2021年10月5日に放送された回で、ジャズセッションの楽器を聴き分けるチェックが出題されました。使用されたのは、一流楽器、プラスチックで作られた楽器、そして人間の声の3つです。人間の声を担当したのは、ヒューマンビートボックスのパイオニア的存在であるAFRAさんでした。放送終了後、視聴者からは『ヒューマンビートボックスは楽器ではないのか』『音楽への冒涜ではないのか』といった声が相次ぎました」(音楽ライター)。

 そもそも、音楽を一流とそれ以外に分類する企画には無理があるという。

「『芸能人格付けチェック』で演奏するミュージシャンは、アマチュアであってもレベルが高い人たちばかりです。今回の小学生ガールズバンドも、かなりの腕前でした。基本的に、人は好きな音を“上手い”と感じるものです。また、真剣に音楽をやっている人ほど、一流かそうでないかを区別することを好みません。今後は批判を避けるためにも、音楽系の企画は避けるべきだと思います」(前出・音楽ライター)

 型にハマった紋切り型な決めつけは、番組の“格付け”を落としかねない。