元祖・節約主婦でエッセイストとして知られる、旅好きの若松美穂さんが、海外旅行を楽しくするために心がけていることを語ります。一緒に行く人はどんなタイプ? 携帯すると便利なものは?

1:旅行に行く前に「過ごし方」のすり合わせを

旅先でなにを大切にするかは人それぞれ。行先や目的、日程によっても異なるかと思います。自分を優先するひとり旅であれば問題はないけれど、数人での女子旅や夫婦二人旅、過ごし方にそれぞれの好みがあります。

【若松さんの写真】台湾でお茶を楽しむ

「お互い好きに過ごそう」というふうにできれば、それがラクです。ただ共に過ごす時間が少しでもあるのなら、事前に自分や相手の好みを知っておく、時に伝え合うことが必要かもしれません。

以前ある人が教えてくれました。日中のランチや数時間のお出かけ時にはなにも問題がなかった相手だけれど、いざ旅行となって、お互いの泊り先での過ごし方を確認せずに出かけたら問題発生。

Aさんは、お酒はまったく飲まない早寝早起きさん。朝から入浴をし、散歩をしたり、TVを見たり。ごはんも早い時間にしっかり食べたいタイプ。同行した人Bさんは、夜にお酒を飲みながらおしゃべりを楽しみ、朝は最終の朝食時間に間に合うくらいまでゆっくりと寝ていたいタイプ。

そんなことをお互い知らず、夜の時間を楽しみにしていたBさんがお風呂に入っている間に、Aさんはさっさと寝てしまったのだとか。Bさんはビックリ、そしてガッカリ。しかも早寝したAさんが、早朝から動きだしたため、Bさんはゆっくり眠ることができず、この先二人での泊まりはやめようという結論になったのだそう。

もちろんこれは笑い話。そこで縁がきれたわけではなく、その後も日中のお出かけは楽しく続けたとのこと。旅先でケンカになったり険悪にならないためにも、事前にすり合わせをしておくと安心ですね。

2:疲れたらホテルに戻ってお昼寝する

皆さんはいかがでしょう。私は1泊くらいであれば、睡眠不足でもがんばって観光ができるのですが、国内でも海外でも数日あるのであれば、適度な睡眠時間や体を休めるゆとり時間を確保したい人。

疲れを感じた場合はエネルギーチャージ。いったんホテルに戻り、短時間の昼寝をすることも。そうすることで、夜遅くまでの外出や、翌日の早朝からの活動を楽しむことができたりもします。

3:フェイスマスクがあると全身保湿できる

ホテルでのリラックスタイムに欠かせないのが、化粧水がたっぷり入ったフェイスマスクです。乾燥したお部屋で化粧水としても使用できますし、全身のボディケアにも使うことができます。

たくさん歩いた日は、フェイスマスクをしつつベッドに横になり、足を壁に沿って高く上げ、むくみ予防をすることも。また、使わない枕を膝の下に入れて、ほんの少し足を高くして眠ると、疲れが取れるように感じています(個人的感想)。

4:コスメの試供品を箱にためておく

少し話はズレますが、普段から試供品やおまけについていた小さめの化粧品はあき箱に入れてためておきます。

箱の中にはバンソウコウや髪ゴム、髪どめ、爪やすりなども入れて置き、フェイスパックとこの箱を持てば、旅の肌ケア製品の用意は完了です。

5:髪の手入れやファッションを省く

一方、旅の予定が多い場合は、限られた時間の中であれもこれも完璧にするのは難しい。「数日だけだから、省くことを用意するといいよ」と教えてくれたのも、旅慣れた友人です。

私の場合は、省くのは髪の手入れやファッションです。娘たちには、「旅に出たら写真もたくさん取るし、髪型やファッションはまぁいいやなんて信じられない」と言われるのですが、髪はざっと乾かしてスタイリング剤をつけたらOK。巻いたりするひと手間は省きます。

冬はいつだってコート&ストールを身につけていますし、TPOは考えた上で、動きやすくシワにならなものを選択。寒さや暑さにうまく対応できればOK。着まわすので、たくさんは持ちません。

この日は土砂降り。雨に濡れても、汚れてもいい上着は正解でした(GUの3990円マウンテンパーカー)。まだ寒かったので、中にユニクロのインナーダウンを重ね着+カイロで寒さ対策をしました。

6:衣類圧縮袋で荷物を小さく

行きは衣類圧縮袋に余裕をもって入れて行き、帰りに荷物が増えたときに、詰め込んでぎゅぎゅっと小さくして持ち帰ります。

以前一緒に旅行をした方は、1日目に着た乾きやすい記事のワンピースをお風呂場で洗い、バスタオルでしっかり水きり。最終日に再度着ていらっしゃいました。なるほど、そういう手があるのかとひとつ学びました。

7:一緒に出かける人との違いを楽しむ

一緒に旅行したとき、ある人は夜に外出したのは一日だけ。いつも早めに宿に戻り、必ず入浴剤を入れて本を読みながらゆっくりと入浴を楽しんでいました。

ホテルはきれいさや景色が大事という人。眠れればいいという人。食事がついていた方がいい人。なくてもいい人。すべての予定を事前にきっちり決めている人。現地に着いてからなにをするのか考える人。

なんでもチャレンジして食べてみる人。どちらかというと異国の食事が口に合わず、いつもの食事を好む人。いろいろだと感じつつ、共に旅行する相手が変わるたび、その状況を楽しんでいます。

だれと出かけても、旅支度や参考になる過ごし方など学ぶことがあるので、どんなこともいい刺激ととらえ、よいと思ったことは取り入れるようにしています。