離婚を経験し、小学生のお子さん2人と71.7平米の団地で暮らしているかさもさん。以前は100着以上の服を持っていたそうですが、自分にとっての適正量を知り、現在は少ない服で収納もすっきり、心地よく過ごしていると言います。ここでは、お片づけサポートの仕事もしているかさもさんが、大量の服を手放した手順や、その収納方法について語ります。

大量の服を手放し、心も身軽になった

私は現在、年間7着ほどの洋服で過ごしています。

【写真】少ない服ですっきりと片づいている収納スペース

以前は「いつもおしゃれだね」と言ってもらいたくて、メルカリや中古ショップで服を買い漁っていました。当時の私は自分に自信がなく、流行の服やブランド品で“武装”することでしか、自分の価値を上げられないと思い込んでいたのです。

ですが、2年ほど前に「ミニマリズム」と出合い、自分の本当の心を知るために「一度全部手放してみよう!」と、毎日夢中でものを処分しました。その過程で、他人軸で生きてきたこれまでの人生と向き合い、今の自分はなにを大切にしたいのか明確になっていきました。ものも服も大量に手放したことで、心も身軽に。他人の目を気にしなくなったので、「少ない服ですっきり暮らす」ほうが快適だと感じるようになりました。

実験を繰り返し、適正量の服を知る

大量に服を処分したあと残ったのは、Tシャツ1枚と仕事用のパンツ2着だけでした。これではさすがに不便だったので、春夏・秋冬シーズンで上下4着ずつ、年間16着で過ごしてみました。

そこから、季節ごとの洗濯頻度や在宅ワークになったことによる生活スタイルの変化などを加味しながら、ワードローブの適正量を探っていきました。このように実験を繰り返し、現在の「年間で7着」という枚数が定着しました。

自分にとって必要な服の数がわかると、ムダ買いもしなくなると思います。

自分らしいスタイルで服を持つ

「いいものを買い、手入れしながら長く着る」のが、とても素敵なことだと思い試したことがあります。ですが、面倒臭がりで飽き性な私には合いませんでした。「プチプライスの服をボロボロになるまで着て、ワンシーズンで手放す」スタイルのほうが快適だったのです。

たくさん着て、感謝して手放す。次のシーズンには新しいものを購入できると思うと、気持ちもワクワクします。

子ども服はお下がりをもらわない

以前は節約のためにお下がりの子ども服を積極的にもらうようにしたり、中古ショップのものを購入していました。ですが、子どもたちも“思い入れのない服”を着ていても、気分は上がらないようでした。

そこで、自分の服を減らす際に、子どもたちと相談しながら、子どもの服の適正量も実験しました。その結果、春夏・秋冬シーズンで上下3着ずつ、年間ひとり12着あれば、子どもも気分よく、洗濯で困ることもないとわかりました。それからは、子どもが気に入った適正量の服を買い、手放すときは相談しながら行うようにしています。

今は子ども服も安くて上質なものが増えていますし、適正量を把握していれば、ムダ買いせず出費も減りました。

服が少なくなって収納もラクに

わが家の洋服は、タンスの吊り下げ部分と衣装ケース4つ分で収まっています。

私の服は、年間7着ほどなので、すべて吊り下げ収納。使用しているのはニトリで購入したネジで止めるタイプの突っ張り棒です。洗濯して干したらそのまま収納するようにしているので、片づけもラクになりました。

子どもの服は、自分たちで取り出せるように無印の衣装ケースを使用。手前が今着る服、奥がシーズンオフの服として、子どもでも分かりやすい収納にしています。

また、くつ下と下着は畳まない収納に。 ポイポイ投げ入れるだけなので、子どもも自分で片づけてくれます。

私は「服が少ないほどいい」とは思っていません。服が好きな人はたくさん持てばいいと思いますし、それが自分軸になっていきます。

ですが、
・服がありすぎて管理ができない
・クローゼットにたくさんの服があるのに「着ていく服がない」と思ってしまう
・ワードローブの把握ができていない
・「いつかまた着るかも」の思考に支配されている

そんな方は一度、少ない服で暮らす「実験」をすると身軽で過ごしやすくなるかもしれません。ぜひ、自分に合った物量を見つけてほしいと思います。