「片づかない家」には共通点がありました。片づけが苦手な人に共通する「とりあえず」の悪習慣とは? ライフオーガナイザーのお仕事で散らかったおうちを訪問することが多い下村志保美さんが教えてくれました。

1:「とりあえず」置く

ポストから持ち帰った郵便物、買ってきたトイレットペーパー、旅行から帰ってきた際のスーツケース…。
時間がなかったり疲れていたりすると「とりあえず置いておこう」とやりがちですが、これがたまっていくと、あっという間に片づかない家になっていきます。

【写真】コストコで買った大量のペーパー類も散らかりの原因に

帰宅後すぐに夕食の準備をしなくちゃいけない、子どもの世話がある…など諸事情があるでしょうから、「寝る前」や「翌朝家を出る前」、それでも大変だったら「週末は必ず」など、タイミングを決めてリセットしましょう。
また、このとき何分あればリセットできるか、時間を測ってみるといいですよ。

たとえば郵便物の処理が3分、買ってきたものを収納するのに2分であれば、合計5分あればいいということになりますね。どれくらいかかるかがわかっていれば「5分ならやってみよう」と思えます。
ものすごく散らかって取り返しのつかない事態になるよりは、5分がんばって散らからない家に。

2:「とりあえず」買う

ドラッグストアや100円ショップに行ったとき、ゴミ袋あったかな、あの洗剤まだあったかな、帰宅してなかったら困るから「とりあえず買っておこう」。
またウィンドウショッピングやネットサーフィンをしていたらよさそうな洋服を見つけて、安いしよさそうだし、せっかくだから「とりあえず買っておこう」。

これを繰り返すと家の中にどんどんものが増えていきますし、家計にも優しくありません。

収納場所は有限です。日用品や消耗品はそろそろ必要かなと思ったらスマホの中などにメモをしておくと買い忘れもないし、「とりあえず買っておこう」も防げます。

また洋服などは買う理由が「安いから」であれば本当は欲しくないもの、なくてもいいものです。それがその倍の金額でも買いたいものなのか、今一度冷静に考えましょう。

3:「とりあえず」しまう

片づけをしていると出てくるのが、いるのかいらないのか判断しにくい書類、これから着る機会があるかもしれない洋服、今は使わないけれどいつか使うかもしれない食器など。

これらを「いる? いらない?」の判断をすることは、とても疲れること。もし間違った判断をして捨ててしまって後悔したらどうしよう…。そんな不安があるので、「とりあえずしまっておこう」となりがちです。

だけどしばらくしてそれらが出てきたとき、またもう一度「いる? いらない?」をしなくてはならなくて疲れるし、時間の無駄になります。

じつはいるかいらないか迷うものというのは、ほとんどがいらないもの。だって本当に必要なものだったら迷いませんから。

持っていたことも忘れていた食器や本は処分してOK、そして書類など不安であればその書類を送ってきた会社などに確認し「どういうときに必要になるのか」具体的に聞きましょう。

「とりあえず置いておいてください」という返事しかなければ、それは置いてく理由がないということです。

少し面倒ですが、収納があふれたタイミングなどで不要物を一層して片づいた家に。

片づく、片づかないは習慣次第

私たちの食事や運動の習慣が体型に現れるように、暮らしの中の小さな習慣が、家の状態となって現れます。

「とりあえず置く」「とりあえず買う」「とりあえずしまう」というのも習慣のひとつですから、それらを変えるのはそうそう簡単ではないし、しばらく時間はかかるかもしれません。

それでも時間をかけて習慣を改善していけば必ず「片づく家」「片づく習慣」になり、苦もなく片づいた家が維持できます。一緒にがんばりましょう。