日本テレビ公式ホームページより

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世間がにぎわう12月24日、『M-1グランプリ2023』(テレビ朝日系)や『全日本フィギュアスケート選手権2023 女子フリー』(フジテレビ系)と並んで、日本テレビ系で19時から放送されたのが『世界未開グルメ』(日本テレビ系)だ。ただ、この番組が波紋を広げているという。

日本テレビの公式ホームページに掲載された番組概要は以下の通り。

《古くから仲間入りの印として振舞われてきた地元メシ
「世界未開グルメ」を大捜索!
言葉の壁を超え、食を通してその国を知り
世界中の人たちとつながることを目指す番組です!》

「これまでも何度か放送された、海外で愛される地元メシを“未開グルメ”と称して紹介する番組です。今回はインド、セネガル、韓国、トルコ、パプアニューギニアの5か国の中から、リポーター&スタッフが驚いた料理をランキング形式で発表。

現地の方に『その国で一番うまいと思う地元メシは?』と聞き、紹介された料理を試食するという構成でした」(テレビ局関係者)

批判を浴びているのは「未開」という単語だ。これには、「文化・文明がまだ十分に発達していないこと」(デジタル大辞泉)と、否定的なニュアンスも含まれている。

SNS上では、

《ちょっと我が目を疑って2度見したんだけど、いま日本テレビ系でやってる番組、世界のいろんな国の料理を『未開グルメ』って言ってるよ。内容的に悪意は無い感じなんだけれど、『未開』はあかんやろ。人種差別やで。》
《未知グルメとか未開拓グルメくらいのつもりで未開グルメって無邪気に名づけちゃうのすげえな》
《トルコ料理を「未開グルメ」呼ばわりする日テレ、控えめに言って○おかしい》
《内容はともかくタイトルが #世界未開グルメ って…立場を置き換えて考えて見てください。日本人が当たり前に食べている海苔などの海藻は文化圏によっては非常に奇怪に見えます。それを「未開グルメ」と紹介されたら非常に不愉快ですよね。》

などと指摘が相次いでいる。

「番組のタイトルロゴは英語で『world undiscovered food』と書かれていました。『undiscovered』は“未開”ではなく“未知の”を意味する単語です。それを考慮すると、『未開』もまだ知らないおいしい料理を知ろう、という意図で使われたのだとは思うのですが…。

ただ、パプアニューギニアの民族の声に“モコモコ”とテロップを付け、それを出演者が『かわいい』とコメントしたり、リポーターが『日本からやってきた僕の口に合う?』と質問したりと、日本人の視点から制作されていたことは否めません」(前出・テレビ局関係者)

また、扱われている料理に対する疑問も浮上している。

「トルコ料理は世界三大料理のひとつです。さらに2位で紹介されたのは、既に日本でもよく食べられている韓国料理のキンパ。そもそも未知の料理でもないのではといわれています」(前出・テレビ局関係者)

《私はトルコ旅行の経験があるくらいトルコ料理が好きなのですが、世界三大料理を「未開グルメ」って…。内向きを通り越してヤバいですね、日本のTVは…。》
《これでトルコ・インド・韓国とかなあ……どれもガッツリ宮廷料理の伝統があるうえ下手すると日本よりも歴史長いぞ。セネガルやパプアについてはよく知らないが、それでも未開呼ばわりして良いという話はないしなあ。なんつーか、こうやってなんでも「お笑い」な文脈にしていくの止めませんかね……。》