独立ジャーナリストのティム・バーク氏がGoogle Workspaceのストレージ容量無制限のプランを契約して大量のデータを保存していたところ、容量無制限のプランが廃止されてストレージが読み取り専用状態になり、その後突然「7日後に全データを削除する」という通知を受け取りました。

Google Promises Unlimited Cloud Storage; Then Cancels Plan; Then Tells Journalist His Life’s Work Will Be Deleted Without Enough Time To Transfer The Data | Techdirt

https://www.techdirt.com/2023/12/12/google-promises-unlimited-cloud-storage-then-cancels-plan-then-tells-journalist-his-lifes-work-will-be-deleted-without-enough-time-to-transfer-the-data/

バーク氏はGoogle Workspace Enterprise Standardプランを契約して過去数年間に収集したデータをGoogleのクラウドストレージに保存しており、「クラウドストレージの容量を無制限にするために長期に渡って多額のお金を投じてきた」と述べています。データの内容は主に映像資料で、容量の合計は237.22TBだったとのこと。

しかしGoogleは容量無制限のプランを段階的に廃止していき、バーク氏の元に下記の通り「アカウントに割り当てられた容量を超過しているため60日後の2023年7月10日にアカウントが読み取り専用状態になる」という通知が来ました。



上記の通知には「新たなデータを保存できなくなる」という点しか記載されていなかったため、バーク氏はこれまで保存してきた237.22TBのデータは安全に保存されたままになると考えていたとのこと。バーク氏はフォックスニュースから流出したムービーを入手・公開したことでFBIの家宅捜索を受けて電子機器の全てを押収されていたため、FBIから電子機器・データの返還を受けるまではGoogleのクラウドストレージが唯一のデータの保存場所となっていました。

そうした状況の中、2023年12月9日にバーク氏は下記の通り「7日後の2023年12月16日にGoogle Workspace Enterprise Standardプランを解約予定」というメールを受け取りました。解約後は全てのデータが失われるので解約日までにエクスポートする必要がありますが、仮に7日間を全てデータの転送に使用したとしても約3.14Gbpsの速度でデータを転送する必要があるうえ、実際には新たなストレージを用意するための時間なども必要なため期限内にエクスポートするのはほとんど不可能です。



この問題に対してニュースサイトのHacker Newsでは多数のコメントが寄せられており、「削除するという通知をしてから1週間しか猶予がないのはおかしい」という意見や「Googleが無制限サービスを停止したのだからいつまでもデータを保存していてくれると考えるのは間違いで、最初の通知が来た時にデータを移動しておくべきだった」という意見が投稿されていました。