独紙キッカー:ドルトムント、惨憺たる敗戦劇で高まる緊張感

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ボルシア・ドルトムントは自分自身を見失い、この夏まで残留争いを展開していたシュツットガルトを相手に、明らかな守備的アプローチで、ドイツ杯敗退を喫してしまった。浮き沈み激しい今シーズンにおいて、リーグ戦でもチャンピオンズリーグ出場圏外という中、ドイツ杯は優勝候補であったバイエルン、ライプツィヒも消え、タイトル獲得に最も近かった存在だけに、クラブ内部での問題も指摘される中での今回の敗退劇が与えるインパクトは小さなものではないだろう。独紙キッカー番記者:マティアス・ダーシュ氏の現地リポート。
ボルシア・ドルトムントは水曜夜に行われたドイツ杯VfBシュツットガルト戦にて惨憺たる、大きな疑問を投げかけるようなパフォーマンスを露呈し、16強にて敗退を喫しました。これはドルトムント自体、非常に苛立ちの募るものでしょう。まるで格下のアンダードッグのような、最大限に守備的なアプローチをみせていたのです。しかも今回は試合開始直後から、その差が如実に顕となっていました。
シュツットガルトは開始直後から試合を優位に進め、ドルトムントよりも明晰に、そして積極的にプレーしており、ディフェンスからドルトムントの不注意なロストを誘発して、これに対してドルトムントは為す術もない様子でした。今回の試合はあらゆるレベルで荒廃しきっており、これはエディン・テルジッチ監督が示した指針に起因するといえるでしょう。
確かに今回の4−5−1システムによる守備的アプローチは、似たような形で臨んだレバークーゼン戦では概ね機能していたものであり、ドルトムントはここまで無敗だったブンデス首位を相手に、長時間にわたり主導権を握り続けていました。ただ今回に関しては前半20分に、サビッツァがポストを叩いた場面が唯一のチャンスらしいチャンスであり、このアプローチがむしろドルトムントの良さを消し去ってしまった、それは抗えない事実です。レバークーゼン戦とは異なり、守備の時間帯で安定を確保することはできていませんでした。
最近好調だったフンメルスはミスが多く、ただそれは彼のみならずその周囲の選手たちについても同様です。例外はGKのコーベルくらいで、2失点を喫したとはいえ古巣相手に更なる失点を防ぐ活躍をみせていました。試合後には「今日は多くのことがうまくいかなかった。ボールに関して、特に前半は簡単なボールを許しすぎた。試合内容が足りなかっし、最終的にはチャンスをあまりにも得られず、そして許しすぎた」と敗戦を認めており、これには主将エムレ・ジャンも同調。
「今日は攻守に渡り不足がみられており、デュエルでは十分な強さがなかった。このままではいけない」と危機感を募らせ、「大事なのはサッカーの解決策を見つけることだ。僕たちは立ち上がりが非常に悪い。シュツットガルトはうまく流れにのりに常に存在感をみせていた。だから守る際にあまり余裕をもてていないし、僕らは問題をかかえている。もっと意欲的に、もっと激しくプレーしていかないと。それはチームとしても、そして個人としてもいえることだ」と奮起を促し、「シーズンはまだ長い」と前を向いています。
過密日程の中でドルトムントは絶えず、大きな浮き沈みの波に揺られています。そして今回はその中でも特に深い谷間に入ってしまいました。そしてこれから土曜日にはブンデスリーガにおいて、重要なライプツィヒとの一戦が待っています。現在ライプツィヒはドルトムントを勝ち点1で上回る4位につけており、敗戦すればチャンピオンズリーグ出場圏内からの勝ち点差が4にまで広がる事も意味するもの。
仮にそうなれば首脳陣の立場も厳しいものになってくるのは火を見るよりも明らかであり、そもそも先日には5月に就任したばかりのスポーツコーディネーター、スタニッチ氏の突然の退任などクラブ側が否定していますが内部での不和もメディアでは報じられているところ。そこで迎えた今回の敗戦劇はより一層にその不安を煽るものであり、非常に多くの疑問をもたらすものでもあります。
