根菜の代表格であるサトイモとカブ。火が通るまでの時間が長いですが、冷凍ひとつで時短&味がしみしみになりますよ! 今日から実践したい冷凍ワザを、料理研究家として活躍する沼津えりさんが教えてくれました。

冷凍サトイモを使った「そぼろあんかけ」レシピ

2日以上しっかり冷凍したものなら、水につけるだけで皮むきが簡単。面倒な下処理がいらず、短時間でしっかり味がしみます。しっとり、ねっとり、ホクホクの食感に。

「基本の冷凍のコツ」は、この記事の後半をチェックしてみてくださいね。

●冷凍サトイモのそぼろあんかけ

煮汁はそぼろあんにして、たっぷりかけて。ねっとり、ホクホク、中まで味しみ。

【材料(4人分)】

冷凍サトイモ(小・5cm長さ程度のもの) 8個
鶏ひき肉 100g
A[だし汁1と1/2カップ しょうゆ、みりん各大さじ1]
B[片栗粉小さじ1 水小さじ2]

【つくり方】

(1) 冷凍サトイモは水に1分ほど浸し、皮を手でむく。

(2) 鍋にAと(1)を入れ、フタをして中火にかける。煮立ったらフタを少しずらし、サトイモがやわらかくなるまで15分ほど煮る。

(3) (2)のサトイモを取り出して器に盛り、鍋に残った煮汁にひき肉を加え、中火でほぐしながら加熱する。肉に火がとおったら、Bを混ぜ合わせて加え、とろみをつけてサトイモにかける。

[1人分86kcal]

 

<ポイント>

冷凍サトイモは水に1分ほど浸すと、手で表面をこするだけで皮がツルッと気持ちよくむけます。むきにくい場合は、タワシなどで軽くこすって。

 

冷凍カブのアレンジレシピ

葉がついているものは茎を数cm残して葉をカットし、葉と根を別々の袋に入れて冷凍。根は水に浸してから、葉はそのまま調理可能。火のとおりが早く、繊維にしっかり味がしみます。

●スプーンでほぐせる!冷凍カブのまるごと煮

まるごとでも火のとおりが早い!

【材料(4人分)】

冷凍カブ(小) 4個
A[だし汁2カップ みりん大さじ2]
塩 小さじ1/2

【つくり方】

(1) 冷凍カブは水に1分ほど浸し、手でむける皮はむく。茎の根元の部分をよく洗い、茎は切り落としてみじん切りにする。

(2) 鍋にAと(1)のカブの根の部分を入れ、フタをして中火にかける。煮立ったらフタを少しずらし、カブがやわらかくなるまで15分ほど煮る。塩で味をととのえて器に盛り、(1)の茎のみじん切りを散らす。

[1人分34kcal]

 

<ポイント>

冷凍カブの根は水につけ、表面や茎の根元の泥汚れをしっかり落とします。1分ほどすると表面の薄い皮は手でするりとむけますが、皮つきのまま使ってもOK

冷凍サトイモとカブの保存期間は、それぞれ1か月

基本の冷凍3STEP

面倒な下処理なしで、そのまま冷凍するだけ! どの野菜も基本の手順は同じです。

●ステップ1:汚れ・水気をふく

野菜についている汚れや水気をふき取ります。水気は大敵なので水洗いはできるだけ避けて。

●ステップ2:ポリ袋に入れる

ポリ袋に入れ、できるだけ空気を抜いて口を結びます。ポリ袋は冷凍専用でなくても、スーパーなどでもらえるものなどでOK。

●ステップ3:冷凍室に入れる

冷凍室で完全に凍らせます。ほとんどの野菜はおよそ1か月保存可能。

●使うときは、水に1分浸すだけ

葉もの以外は1分ほど水に浸すのが基本。表面が 少し溶け、トマトやタマネギ、サトイモなどは皮がむけやすくなります。中は凍った状態でも切りやすくなるので、そのまますぐ調理が可能。

●鮮度のいいうちにすぐ冷凍

買ったらすぐ、鮮度のいいうちに冷凍するのがベスト。よりおいしさを保てます。「使いきれないな」と思った時点で冷凍するのも、もちろんOK。

●大きい野菜はカットして冷凍

まるごと冷凍室に入らない野菜は切ってもOK。大根は1〜1.5cm幅、白菜は5cm幅に切り、一度で使いきれる量に分けてポリ袋に入れて冷凍すると便利。煮込むと大根はしっかりした食感に、白菜は火のとおりが早くトロトロに。

●再冷凍は基本NG

一度解凍した野菜は味が落ちるので、再冷凍は避けて使いきって。少量で使うときは小ぶりのものを選べるよう、タマネギなどは大小サイズ違いで冷凍するのがオススメ。