テレビの位置決めは、悩ましい問題。観やすさ、掃除のしやすさなど、考えておきたいことがいろいろあります。3年前にハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターは、LDKの出入り口の扉付近にテレビを置くことに。結果、これがとにかくストレス。テレビ台のチョイスがイマイチだったこともあり、掃除が大変なうえ、子どもの手アカがベタベタと画面につくことに…。

テレビの置き場所を玄関に通じる扉付近に

わが家は子ども2人(4歳と1歳)を含む4人家族で、3年前にハウスメーカーで総2階の家を建てました。LDKは1階にあり、一列に続く縦長の長方形の間取り。リビングに光を取り込めるように、南側(上の図面左側)に大きな掃き出し窓をつくりました。

 

また、壁際にはソファを置き、その向かいにテレビ台とテレビを置いています。なお、テレビ台は、玄関につながるスライド扉付近にあるため、あけた扉と干渉しないように10cmほどすき間をつくっています。

間取り決めの際、テレビの配置場所候補が2つありました。1つが今の置き場所。もう1つが今のソファを置いている場所です。

今の置き場所にテレビを置くには、扉と干渉しないようにするためテレビ台を使うしかありません。ただ、もうひとつの候補であった、ソファの位置にテレビを置く場合は、テレビ台にするか壁掛けにするかの選択ができました。

しかしその場合、玄関につながる扉付近にソファを置くことになるため、ソファのうしろで人の行き来があり、落ち着かないと考えたのです。そのため、今のような配置になりました。

 

テレビ台のうしろのすき間掃除が大変

テレビ台は、スライド扉をあけたときに干渉しないよう、壁から10cm程度離した位置にあります。ただ、このすき間部分に子どものオモチャが入って、取り出すのが面倒だったり、たまったホコリの掃除が大変だったり…。

それだけではありません。下の子が今よりも小さかったときは、このすき間部分に入り込み、テレビを押すこともあり、ひやひやしました。わずかなすき間ですが、手間や心配事が増えるばかりでした。

ダイニングからテレビがよく観えない

ダイニングテーブルとテレビの位置関係も微妙。ダイニングから観づらいのもストレスです。

テーブルの片側からは、斜めの角度からテレビを観ることができます。それでも観づらいです。テーブルのもう片側は、テレビの位置を鋭角になり過ぎて、ほとんど見えません。

ときどき、ダイニングからテレビを観ることもあります。下の子はまだ1歳のため、テレビを意識することは少ないですが、成長したときにはテレビの観やすい位置(席)の取り合いになるかもしれません。

 

テレビ台が低く、テレビ画面は子どもの手アカだらけに

わが家は、ソファの高さとテレビ台の高さをそろえようとした結果、テレビ台の高さは30cmに。この高さだと、テレビは小さな子どもでも手が届く位置にあります。そのため、下の子がテレビを頻繁に触り、テレビ画面は子どもの手アカだらけに。

子ども視点だと、自分の好きなキャラクターがテレビに映っていたら、触ってしまうのも当然です。筆者の想定が甘かった!

場所を変えて、壁掛けテレビにしておけばよかった?

3年間暮らしてみると、今のソファのある位置に壁掛けテレビを設置し、今のテレビの位置にソファを置く方がよかったと感じています。

壁掛けにすることで、今のような壁とテレビ台の間のすき間はなくなります。また、高めに取りつければ、子どもが触ることも防げたでしょう。

ただ、今のテレビの位置にソファを置いても、同じように壁から10cm程度離す必要はあります。ですから、劇的に掃除がラクになるわけではありません。それでも、テレビよりもソファの方が移動させやすいので、掃除しやすくなるはず。

ソファのうしろで人の行き来が気になるかと、この案を採用しませんでした。しかし、3年暮らした結果、わが家は玄関よりもパントリーにある勝手口を頻繁に使い、人の行き来は想定以上に少ないことがわかりました。

テレビの位置とソファの位置を替えても、ダイニングからの観づらさの劇的な改善にはなりません。これは、リビングに光を取り入れる大きな窓を、今の場所(南側)に設置を優先したからです。結果、テレビの位置が中途半端に。

テレビの設置方法、置き場所は、さまざまな要因(ダイニングテーブルの位置、窓の位置、扉の位置、子どもの年齢など)が複雑に絡まっていることが、わが家の事例からもわかるのではないでしょうか。