閉経前後に訪れる、心身ともにゆらぐ更年期。その症状のひとつが、突然暑くなって汗が出たり、のぼせたような感覚になったりする「ホットフラッシュ」です。ここでは、自分でできる対処法を産婦人科専門医の高尾美穂先生、鍼灸院院長の柳本真弓先生、アロマセラピストの藤田めぐみさん、料理研究家の金丸絵里加さんに教えてもらいました。

ホットフラッシュは「自律神経の乱れ」が原因?専門家に聞いたセルフケア

 

カーッと頭や首が突然暑くなり汗が流れるように噴き出す。のぼせたような感覚に。

●ペパーミントの香りで体も心もクールダウン

清涼感のあるペパーミントの香りがのぼせを鎮静。「冷却と温める相反作用があるので、カーッと熱くなったあと急激に冷えるホットフラッシュの症状のカバーに」(藤田さん)

精油が肌に直接ふれないように注意

<清涼感のあるスプレーや汗ふきシートでリフレッシュ>

リフレッシュしたいときにひと吹きできるスプレー。

・きりかえアロマ シャキッとオンフェイス&ボディースプレー 50ml \1650(生活の木)

北海道産和種ハッカ油を配合したウエットティッシュ。気になる汗をふいてさわやかさをキープ

・ミントフェイス 20枚入 \330(北見ハッカ通商)

●汗をコントロールする「復溜(ふくりゅう)」のツボを刺激

噴き出す汗は「水」の流れを整えて対処を。「体をうるおす効果のあるツボ。汗が噴き出したら、少し強めにプッシュすると治まります」(柳本さん)

<場所はココ>

内くるぶしから指3本分上のアキレス腱側のキワ。足首の後ろから手を回し、親指で10秒ほど押す。左右同様に。

●定期的に運動をして自律神経を鍛えよう

運動は症状を軽くする効果が。「運動により自律神経の活動が活発に。運動後は交感神経が副交感神経に切り替わりやすくなり、体温調整がうまくできる体に」(高尾先生)

●発酵性食物繊維をとって腸内環境を整える

腸内環境を整えると自律神経のバランスが整いやすくなります。「腸活に役立つのが食物繊維。なかでも最近注目が、善玉菌のエサとして優れている『発酵性食物繊維』。もち麦、イモ類などに多く含まれます」(金丸さん)

<大豆イソフラボンを含む大豆製品を積極的に食べる>

女性ホルモンのエストロゲンに似た作用をするイソフラボンは大豆製品に多く含まれています。「更年期こそ、日本の食卓になじみ深い納豆や豆腐などを積極的に食べて」(金丸さん)

ツボ押しやヨガ、アロマセラピーなどを行う場合、妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また、試してみて痛みや不調があるときは、すぐに中断してください。

西洋医学に基づかない鍼灸やマッサージ、アロマセラピーは体質改善を目指すものであり、効果・効能には個人差があります