部屋が片づいている人は家計管理も上手な傾向が。暮らし上手のお宅を参考に、ものの適正量を知り、ムダな買い物をしないことで部屋がすっきりし、お金も貯まる好循環を目指しましょう。

ここでは、ものとの向き合い方を変えて身軽に生きるヒントを多数紹介するムック『これからは「捨てる」「手放す」でもっと身軽に!』より、お金が貯まる家の共通点と片づけのコツを抜粋してご紹介。

片づけ上手は、お金上手?お金のプロに聞く「貯まる片づけ」のコツ

ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんに、お金が貯まらない人が今すぐ見直したいポイントと、お金が貯まる家の共通点を教えてもらいました。

●こんな人は要注意!

こんな特徴のある人は、一度ものの買い方や持ち方を見直してみるのがおすすめです。

1:買い物好きで衝動買いをしがち

必要のないものでも、見ると欲しくなって買ってしまう人は、いわゆる「浪費グセ」があるタイプ。ものがたまり、お金は減ってしまう。

2:買い置きやまとめ買いをしないと不安

ストックがないと不安で多めに買ってしまう人は、ものの管理がルーズになる傾向が。買い置き、まとめ買いが習慣化している人は要注意。

3:無料やおまけに弱い

ノベルティに釣られて、不要なものを買ってしまう恐れあり。また、タダでもらったものは扱いも雑になり、放置されて片づかない原因に。

4:もったいなくて捨てられない

「まだ使える」「いつか使う」という言いわけが多い人は要注意。理想の暮らしを実現するため、残すもの、手放すものの優先順位をつけて。

5:使ったものを元の場所に戻せない

「ものの定位置」が決まっていなかったり、収納場所までの動線が悪かったり…。まずは収納の仕組みを見直すことから始めましょう。

●家計管理も片づけもゴールを決めることが大事

25年以上、さまざまなお宅を訪問して、家計相談を受けてきたファイナンシャルプランナーの黒田尚子さん。そのなかで、お金が貯まっている家には「家の中が片づいている」という共通項があることに気がついたそう。

「契約している保険など、なにか書類を見せていただくときにも必要なものがサッと出てくる方が多いです。一方、家計管理が苦手な方はあちこち探し回ることも」(黒田さん)

じつは、片づけと家計管理には相関関係があるのだそう。

「部屋が片づいているというのは、決められた収納場所に適正量のものがきちんと収められている状態のこと。片づけられる人は、自分にとって必要なものと量がわかっています。ムダなものを持たない、家に入れないというのはお金のムダづかいを防ぐことにつながり、自然と家計にゆとりが生まれるようになるんです」

●片づけが苦手な人はものを「3つ」に分けるのがおすすめ

ものの取捨選択をすることは、自分にとっての要不要の優先順位を決める訓練にもなります。片づけが苦手…という人に黒田さんがおすすめするのは、ものを「必要」「不要」「保留」の3つに分ける方法。箱を用意したり、整理するものをひと部屋に集めたりして仕分けると、いらないものが明確になります。

また、モチベーションを高めるためには、ものが少ない小さな空間から始めるのがコツ。財布、引き出し1つ、冷蔵庫、クローゼット…と少しずつステップアップしましょう。

「お金を貯めること自体は、目的ではなく、夢や理想の暮らしをかなえるための手段にすぎません。片づけも同様です。モチベーションを維持するためには、片づけの先にある目標を明確にするといいですね。たとえば、友人をいつでも招ける状態にする…とか。そのためには、玄関、リビング、水回りをすっきりさせておけばOKと、具体的なゴールが見えてきて、やる気につながりますよ」

『これからは「捨てる」「手放す」でもっと身軽に!』では、年齢とともにたまってしまう不要なものや習慣、家事を手放して、自由に軽やかに生活を楽しむ工夫を紹介しています。