野菜を一気買いしたはいいものの、使いきれずに困っていませんか？　そんなときは「冷凍」一択！　面倒な下処理なしで一段とおいしくなりますよ。今回は、トマトとナスの冷凍アレンジを料理家の沼津りえさんに教えてもらいました。

冷凍ナスのアレンジレシピ

さっと洗うだけで凍ったまま包丁でスパッと切れるナスは、アク抜きの必要もありません。加熱する場合も短時間でOK。色が抜けにくく、煮くずれないのが特徴です。

「基本の冷凍のコツ」は、この記事の後半をチェックしてみてくださいね。

●絞りナスのしゃきしゃきナムル

シャキシャキひんやりで無限に箸がすすむ。

【材料（4人分）】

冷凍ナス　2個
ゴマ油　大さじ1
塩　少し
いりゴマ（白）　適量

【つくり方】

（1）　冷凍ナスは水に1分ほど浸し、ヘタを除いて5mm厚さの輪切りにする。4〜5分ほどおいてしんなりしてきたら水気を絞る。

（2）　（1）にゴマ油、塩を混ぜ合わせ、器に盛ってゴマをふる。

［1人分36kcal］

 

＜ポイント＞

アク抜きのために塩をふらなくても、絞るだけでいいので減塩に。切ってから水につけないので、ナス本来の味が薄まりません。

 

冷凍トマトの「冷やし中華」レシピ

冷凍するとうま味が凝縮され、甘味がアップするトマト。水に浸せば皮がつるんとむけるので、使い勝手もよくなります。つぶすだけで冷製のパスタソースに。スープや煮込み料理にもおすすめです。

●キンキントマトの冷やし中華

冷凍トマトをからめれば麺が締まってコシをキープ。

【材料（4人分）】

冷凍トマト　2個
中華蒸し麺　4玉
卵　1個
サラダ油、塩　各少し
サラダチキン（市販品）　150g
カイワレ　1／2パック（約20g）
A［酢大さじ5　しょうゆ大さじ4　砂糖大さじ3　ゴマ油大さじ1]

【つくり方】

（1）　錦糸卵をつくる。卵に塩を入れて溶きほぐし、フライパンにサラダ油を弱めの中火で熱して流し入れ、薄焼き卵を焼く。粗熱がとれたら細切りにする。

（2）　サラダチキンは食べやすくほぐす。カイワレは根元を除く。Aは混ぜ合わせる。

（3）　中華麺は袋の表示どおりにゆで、流水で洗って水気をきる。冷凍トマトは1分ほど水に浸して皮をむき、ヘタを取ってざく切りにする。麺と混ぜ合わせて器に盛り、（1）の錦糸卵、（2）のサラダチキンをのせ、Aを回しかけてカイワレを添える。

［1人分447kcal］

 

＜ポイント＞

1分ほど水に浸すだけで、皮に亀裂が入り、そこからつるっと手間なくむけます。

冷凍トマトとナスの保存期間は、それぞれ1か月

基本の冷凍3ステップ

1：汚れ・水気をふく

野菜についている汚れや水気をふき取ります。水気は大敵なので水洗いはできるだけ避けて。

2：ポリ袋に入れる

ポリ袋に入れ、できるだけ空気を抜いて口を結びます。ポリ袋は冷凍専用でなくても、スーパーなどでもらえるものなどでOK。

3：冷凍室に入れる

冷凍室で完全に凍らせます。ほとんどの野菜はおよそ1か月保存可能。

●冷凍のポイント

・使うときは…水に1分浸すだけ

葉もの以外は1分ほど水に浸すのが基本。表面が少し溶け、トマトやタマネギ、サトイモなどは皮がむけやすくなります。中は凍った状態でも切りやすくなるので、そのまますぐ調理が可能。

・鮮度のいいうちにすぐ冷凍

買ったらすぐ、鮮度のいいうちに冷凍するのがベスト。よりおいしさを保てます。「使いきれないな」と思った時点で冷凍するのも、もちろんOK。

・大きい野菜はカットして冷凍

まるごと冷凍室に入らない野菜は切ってもOK。大根は1〜1.5�冑�、白菜は5�冑�に切り、一度で使いきれる量に分けてポリ袋に入れて冷凍すると便利。煮込むと大根はしっかりした食感に、白菜は火のとおりが早くトロトロに。

・再冷凍は基本NG

一度解凍した野菜は味が落ちるので、再冷凍は避けて使いきって。少量で使うときは小ぶりのものを選べるよう、タマネギなどは大小サイズ違いで冷凍するのがオススメ。