「今まで俺が払ったデート代、ぜんぶ返して」ケチな交際相手の請求、応じるべき? 37歳女性の決断は

恋愛・婚活コンサルタントの田中亜依です。700万円の費用を投じた10年間の婚活で、600人以上の男性とデートを重ねた末に結婚しました。“本気の婚活経験“を活かし、年間1000人以上の男女の恋愛サポートを行ってきた筆者が、「大人の恋愛で本当に必要なこと」をお伝えします。

◆デート代は男性が出すもの? 感覚の違いでトラブルも

結婚相手を探す際に、相手の「金銭感覚」が重要だと考える人は多いと思います。お互いの金銭感覚がかけ離れていると、どこかで無理が生じてしまいます。

MoneyGeekが今年8月、パートナーのいる社会人の独身男女1,000人を対象に行った「デート代の支払い事情」に関するアンケート調査*では、「デート代は男性が支払うべき」という風潮に62%の男女が同意を示しました。また、支払いに関する本音を尋ねると、割り勘を望んでいる女性は全体の37%、男性に多めに払ってほしい女性は30%、全額払ってほしい女性は14%でした。

この調査で特に注目していただきたいのが、「約半数のカップルはデート代で支払う配分について話し合ったことがない」という結果です。

出会ったばかりの2人がデート代金について話し合うのは、たしかに勇気が要りますよね。中には話し合おうとした結果、金銭トラブルに発展してしまうことも……。今回は実際に起こった事例について、弁護士の内山悠太郎氏の解説を交えながら紹介します。

◆これまで奢ってもらった分を「返せ」と言われたら?

ひかるさん(仮名・37歳/会社員)はマッチングアプリで、ベンチャー企業の役員として働く43歳の男性・雄也さん(仮名)と出会いました。

その雄也さんと何回かデートを重ねた後に口論になり、「今まで多めに出してもらった食事代やデート代を全額請求された」とのことで、私に相談がありました。

まず大前提として、弁護士の内山氏は次のように解説します。

「食事をご馳走することは法的には贈与にあたります。贈与契約はいつでも取り消すことができますが、履行(りこう)が完了した部分については取り消すことができません。 そのため、すでにご馳走してもらった分を事後的に返す必要はないと考えます」(内山弁護士)

今回のケースでは、ひかるさんは雄也さんに食事代を返す必要はないということですね。ではなぜこんなトラブルになってしまったのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

◆多めに払ってはくれるけど……贅沢なデート代が負担に

ひかるさんは、雄也さんとの初めてのデートについてこう語ります。

「雄也さんはスタイルが良く見た目にも気を遣っていて、素敵だなと思いました。初デートの後、お互いにまた会いたいと言い、次のデートは中華のコースランチになったんです」

その日のお会計は1人あたり5,000円ほどでした。

「彼の指定したお店でしたし、もしかしたら奢ってくれるのかなと思ったんですが……お店を出てから3,000円請求されました。でも美味しかったしデートも楽しかったので、この時点ではケチとか彼の金銭感覚について特に気になったわけではありません」

彼とのデートが負担になってきたのは、3回目のデートからでした。

◆「6,000円だけもらっていい?」にモヤモヤ

3回目は隠れ家風の一軒家レストランでディナーをしたのですが、雄也さんは1人1万円を超えるコースディナーを予約しており、お酒も入れると1人2万円近くに。

レストランを出ると雄也さんから「あ、6,000円だけもらってもいい?」と言われたため、ひかるさんはその場で6,000円を支払いました。

自分が予約して連れて行ったレストランの代金を、相手に負担させることは法的に問題ないのでしょうか? 内山弁護士に聞くと――