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●有楽町駅が最寄りのアンテナショップ兼レストラン『坐来大分』にて、地元の人に愛されている知られざる「大分グルメ」の試食会に参加してきました。

 大分県と言われて思いつくのは、温泉のイメージ。別府や由布など温泉好きには知られた名所ですね。それ以外は……? よく知らないという人も少なくないでしょう。グルメの博多、観光の長崎、リゾートの宮崎など九州は見どころがいっぱい。なんとなく埋もれてしまっている感は否めません。

 しかしながら大分県の良さは、実は“食”にあります。温泉もあって、景色の良さもさることながら、飲食店のレベルが高いのです。県民性はとても誠実で人柄が料理にも表れているといっても過言ではないほど、真面目な手仕事をいとわない店が多いのも魅力です。

料理長の櫻井政義さん

『坐来大分』は、まさに“リトル大分”。定番から旬の土産品を揃え、ラグジュアリーな空間で大分県の食材を用いた郷土料理を食べられます。

大分はもはやグルメ県! 食べたことのない絶品グルメが目白押し

こちらは試食会用の御膳

 御前には、「とり天」や「りゅうきゅう」、「しいたけ煮」など大分ならでは料理をはじめ、「あつめし」「きらすまめし」「やせうま」など、はじめて食べる郷土料理も目白押しでした。

炊き立てのご飯の上にタレに漬けた刺身「りゅうきゅう」を乗せ、出しをかけて食べる「あつめし」

 刺身を乗せる時は大抵、ご飯を冷ました状態ですが、「あつめし」はあえて温かいままのご飯に刺身をのっけて食べる漁師めし。ご飯の熱で魚の脂がやさしくとろけます。だしを注いだ茶漬けもまた絶品でした。

「たらおさ」(写真中央)

原型がこちら。この状態からは味の想像できませんが、酒の肴に抜群 [食楽web]

「たらおさ」は日田市や玖珠地方のお盆には欠かせない一品。タラのエラや胃を干したものを甘辛くに付けたもの。初めて食べるコリッと心地よい食感。地酒でいただけば間違いないお味です。

“おから”の使い方が絶妙な「きらすまめし」

 こちらも初めて食べた「きらすまめし」。江戸時代中期に出された倹約令によって生まれた臼杵市の郷土料理です。従来は魚の中落ちに、大葉やネギなどの薬味を和え、おからを混ぜて、かさまししたもの。おからがご飯の役割を果たし、初めて食べましたがやみつきになる味わいです。

大分グルメに合わせるなら「ちえびじん」(杵築)や「百助トヨノホシ」(日田)、「安心院ワイン スパークリング シャルドネ」もおすすめ。スパークリングは、華やかさと後味のキレが良く、食中酒にピッタリ

まとめ

 大分グルメをたっぷり堪能しました。羽田空港から飛行機1時間50分でひとっ飛び。実はあっという間に到着するのです。これからの時期は魚も美味しい頃。ぜひ温泉にグルメに、紅葉に、大分県へ足をのばしてみてください。

●SHOP INFO

坐来大分

住:東京都千代田区有楽町2丁目2-3 ヒューリックスクエア東京3F
営:11:30~22:00
休:日曜
https://zarai.jp/